松林中学校陸上競技部(部員数38人・剱持義昭顧問)の3年生・石川昌樹君と熊澤優良(ゆら)君が、全日本中学校通信陸上競技神奈川県大会の男子800mで全国標準記録を突破し、8月18日(火)から北海道札幌市で開催される全国大会への出場を決めた。茅ヶ崎市内から出場する選手は2人のみ。
石川君は6月の選抜大会で3000mに出場したが記録が振るわず、全国行きを逃した。その悔しさをバネに練習に励み、800mで出場した県大会では後半から一気にスピードを上げる走りで1分59秒64を記録し、全国標準記録をクリアした。「全国に出場するからには結果を出したい。1秒でもタイムを縮めて、ファイナリストを目指したい」と目標を語った。
県大会で1500mにも出場していた熊澤君は、記録が2秒足りず苦汁をなめたものの「楽しく走ろう」と気持ちを切り替えて800mに出場。2分0秒69を記録し、全国への切符を手にした。「全国では1分台を取りたい。ファイナリストを目指し、自分を信じて全力で走ります」と意気込みを語った。
良きライバル
石川君と熊澤君、同学年・同種目で全国大会へ出場する2人が出会ったのは、松林中学校の陸上競技部に入ってからだった。
小学校5年生から陸上教室「ちがさきリトル」に入会し、大会での入賞経験もある石川君。入部当初は短距離選手だったが、剱持顧問の勧めで中・長距離に転向して以降、実力を発揮し始めた。厳しい練習も「きつい」と思わず「もっと速く走れるようになる」と思える前向きな性格が持ち味の選手だ。
「幼稚園の頃から走ることが好きだった」という熊澤君は、これまでサッカーや野球も経験してきた根っからのスポーツマン。1歳年上の幼なじみの勧めで陸上部に入り、2年生から実力を伸ばしてきた。「暇があると走りたくなる」と練習のない時でも自主練に取り組むという。
お互いが「めっちゃ意識する」と口をそろえる、良きライバル関係の2人。練習でジョギングをする際も、残り1Kmになると2人同時にスピードを上げ、毎回全力で競り合う仲だという。
松林中学校の陸上競技部を指導して10年になる剱持顧問は「素直に努力する石川と、やんちゃだが本当に陸上が好きな熊澤。全国という貴重な機会を生かして切磋琢磨し、高校、大学と長く競い合えるライバルとして活躍してもらえれば指導者冥利に尽きる」と思いを語った。
父親たちの「送る言葉」
各県代表約1000人が出場する全国大会は、8月18日〜21日に札幌市厚別公園競技場で開催される。
大会に向けて2人は「通常の練習をこなしながら、徐々に気持ちを高めている」(石川君)、「体調管理に努め、自主練などを通じて気持ちを高める」(熊澤君)と、それぞれの方法で心身の調整を進めている。石川君の父親・和幸さん(46)は「せっかくのチャンス。思い切って悔いのないように頑張ってほしい」と話し、熊澤君の父親・淳一さん(43)は「良き先生・先輩・後輩に恵まれてここまで来た。その思いに応えて、せいいっぱい走ってもらいたい」とエールを送る。
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