茅ヶ崎市が4月から全国で6市目の「保健所政令市」に移行する。神奈川県茅ケ崎保健福祉事務所(茅ヶ崎1の8の7)の建物を借り受けて「茅ヶ崎市保健所」を開設し、これまで県が担っていた茅ヶ崎市と寒川町の保健所業務を引き継ぐ。
市保健所が他自治体の区域も所管するのは全国で初めて。市は保健所の設置にあわせて所内に「保健企画課」「地域保健課」「保健予防課」「食品衛生課」「環境衛生課」「健康増進課」を新設し、医療費助成や環境衛生関連の許認可、HIV検査などの県から移譲される16事業と市の既存事業を合わせた71事業を担当させる。なお介護保険事業者の指導など一部の事業は、県が引き続き業務を行う。
これまで市役所が窓口を務めた予防接種や母子健康手帳の交付申請、犬の登録などは市保健所が担当し、県が担っていた浄化槽の設置や廃止の届出などは市役所本庁舎の環境保全課が窓口となる。また地域医療センターで実施されている「1歳6か月児健康診査」などの会場については、10月から市保健所に変わる。
市保健所に配置される職員は78人。このうち常勤職員44人が開設に際し増員された。事業費や人件費など保健所運営に係る費用は年間約4億2700万円。財源について市は、地方交付税の増額などで賄う予定。
市は「基礎自治体として、より身近できめ細やかな保健衛生サービスを提供していきたい」と話している。
4年越しの移行
保健所政令市への移行は2013年2月、県が緊急財政対策として茅ケ崎保健福祉事務所を県衛生研究所内に移転させると発表したことが契機となった。茅ヶ崎市は中核市への移行を見据え、同年8月に市自ら保健所を設置・運営する保健所政令市への移行を県に要望。これが受け入れられ、14年に県と市の連絡調整会議が発足した。市民説明会やパブリックコメントを経て10月に移行基本計画を策定。16年10月に保健所政令市移行が閣議決定された。
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