茅ヶ崎を舞台に、地域と音楽文化の関わりを巡る映画「茅ヶ崎物語〜MY LITTLE HOMETOWN〜」(熊坂出監督)の全国上映が9月16日から始まった。同作を上映するイオンシネマ茅ヶ崎では、映画の盛況を受け22日から上映枠を拡大。また同作の「第37回ハワイ国際映画祭」への出品も決定するなど”茅ヶ崎物語フィーバー”が全国を沸かせている。
同作は9月16日から約2週間限定で茅ヶ崎市のほか全国5カ所の映画館で一般公開。また同作に出演している茅ヶ崎市出身のアーティスト・桑田佳祐さんの「桑田佳祐LIVE TOUR2017『がらくた』」の10月17日(火)から始まる各都市公演に合わせ、周辺エリアでの上映も予定されている。
上映に際し同作のパネル展を企画したイオンシネマ茅ヶ崎では、6月の茅ヶ崎映画祭で特別招待作品としてワールドプレミア上映を行った縁もあり、同館総支配人の荻野晴久さんは「茅ヶ崎に根差した映画を地元の応援隊長の1人としてアピールしたい」と話す。
同館では16日の一般上映初回に約300人を動員。「当館においては、昨年全国ヒットした『君の名は。』レベルのフィーバー。作品の舞台である茅ヶ崎で見たいと市外から来られた方も」と話している。反響を受け、配給会社に相談し、当初午後7時と9時からの夜2回の上映枠を、9月22日から日中にも拡大。さらに、同作は当初2週間限定で公開を予定していたが、同館で延長が決定、パネル展も上映中常設されるという。
荻野さんは「音楽ファンや桑田さん、サザンオールスターズファンの方に限らず、市外の方にも茅ヶ崎を知ってもらういいチャンス。もちろん市民の方にもぜひ見てほしい作品」と力を入れる。
姉妹都市ホノルルの映画祭にも出品
また、同作は茅ヶ崎市の姉妹都市であるハワイ州ホノルル市・郡で11月2日(木)から12日(日)にかけて催される「第37回ハワイ国際映画祭」に出品されることが決定した。
出品に際し新たに制作された予告編動画では、同作内に出演する俳優の神木隆之介さんが「茅ヶ崎とホノルルは姉妹都市ということで、そんなハワイの歴史ある映画祭で上映が決定したことは本当に光栄なことですし、そんな素敵な映画に携わることが出来て大変幸せです」とコメントを寄せている。
「望郷の念持つ全ての人に届けば」
同作はもともと、一般上映を目指して制作された映画ではなかった。2016年2月に還暦を迎えた桑田佳祐さんのため、所属事務所や友人たちが「サプライズプレゼント」として企画したものだ。
「15年10月頃、事務所の方に声をかけていただいたのがきっかけ」と話すのは富士見町在住の音楽プロモーター・宮治淳一さん。宮治さんは小中学校を桑田さんと共に過ごし、音楽や野球といった共通の趣味を通じて交友を深めた。現在も連絡を取り合う「幼馴染」で「心に残る形のないプレゼントとして、作品の制作がスタートした」と語る。
宮治さんは作中で「2人にとって思い出深い茅ヶ崎を文化・芸能の視点から紹介するコーナーを担当」。宮治さんが5年ほど前から取り組みライフワークとする、数々の音楽・業界人が集まった”芸能の地、茅ヶ崎”の研究の成果も随所に取り混ぜて語った。
完成した作品を観た桑田さんの「ぜひ、劇場公開を」という一言をきっかけに、正式な制作が動き出した。映画のラスト、茅ヶ崎市のシンボルともいえる烏帽子岩での演奏を提案したのは、桑田さんだという。
映画のタイトルにもなり、主題歌である「MY LITTLE HOMETOWN」。桑田さんは9月16日、自身のラジオ番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」内で同作について「茅ヶ崎の人は喜ぶわ、この映画は」と触れ「全国各地に共通する部分もあるので、ぜひたくさんの人に映画を見ていただきたい」と話した。
宮治さんも「茅ヶ崎市に限らず、心のふるさとがそれぞれにある。音楽は誰にでも届く。望郷の念を持っている全ての人に届けば」と笑顔をみせた。
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