茅ヶ崎市の放課後児童クラブ(学童保育)の待機児童者数が増加傾向にあり、2019年5月時点が174人で、県内最多となっている(全国では20番目)。そんな中、官民で待機学童解消を目指した新たな動きが生まれている。
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児童クラブは、小学校の放課後の遊びや生活の場の提供などを目的に設置。市内にはすでに27の公設クラブのほか3つの民設クラブがある。
共働きの増加などを背景に需要が高まっていることを受け、市は18年2月に「児童クラブ待機児童解消対策」を策定。民設児童クラブの運営者を募集し、今年4月から新たに3つが開所する運びとなっている。
官民で新たな動き
茅ヶ崎市の学童待機児童は2014年度に初めて発生し、18年度に100人を超えた。市担当者は増加理由を「共働き家庭など働き方の多様化や、大人の目の届く場所に預けたいという思いの表れでは」と話す。
市はすでに全小学校区で公設児童クラブを配置しており、今後は民設児童クラブの整備によって対応していく方針だ。
設置に高いハードル
新規設置にあたっては、待機学童の見込み予測の難しさがハードルになっている。実際に、当初は20年度開所予定だった鶴嶺地区の児童クラブは、需要低下から開所が見送りに。一方で西浜地区の児童クラブは、公設として20年度に設置予定だったが、予測より需要が増加したことから、民設として21年度に改めて開設する方針となった。また学区を越えて児童クラブが利用できないことも、細やかな対策の難しさにつながっている。
英語特化の民営も
こうした市の動きとは別に、民間企業が放課後の児童を長時間サポートするサービスが各地で生まれ始めている。費用は児童クラブと比べて高くなるが、学習支援などの付加価値があり、選択する人が増えてきている。
スポーツ教室などを運営する(株)林水泳教室(若松町)は4月から、浜見平の商業施設「BRANCH2」内で学童サービスを開始する。
英語特化型の特色を打ち出す「H―CUBE」は、学習のほか自由時間なども基本的に英語で過ごすのが特徴だ。またパズルや速読などを実施する「アデック知力育成教室」では、学校の授業や受験とは直接関係のない教育機会を設けることで、一般的な塾との違いを打ち出す。
いずれも学区を越えて通えるほか、送迎バスを運行する。さらに夜8時30分までの延長預かりを実施する。教室の担当者は「スポーツ教室に子どもを預けている保護者からの声を受け、開所に至った。スポーツ教室などで培ってきたノウハウを生かしより良いサービスを提供したい」と話す。
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