緊急事態宣言が解除後初の週末を迎えた5月30日、高田にある「小さなスナック」は約2カ月ぶりに店舗を開いた。オープン直後から常連客が訪れ、カラオケを楽しむ姿が見られた。
再開に際してオーナーの戸高康正さん(69)がテーマとしたのは「関東一、安全に配慮したスナック」。来店客の体温測定や手先の消毒、席の間隔を空けるといった取り組みのほか、力を入れたのは前職の経験を生かした、除菌設備の設置だった。
戸高さんは大手電機メーカー出身。細菌対策の装置を開発していた。その頃の知識や人脈を生かし、店内には除菌効果が高いとされる次亜塩素酸水の生成機や、除菌効果がある空気清浄活性器を導入した。さらに自粛期間中、「密閉空間」を防ぐことを目的に、壁の一部を壊した。
地域の笑顔の空間に
戸高さんが対策を徹底するのは「笑顔の空間を続けたい」という思いが前提にある。
会社員時代、仲間と共によくカラオケスナックに出かけていたという戸高さん。高齢の客が生きがいのように熱唱する姿や、地域住民が集い、笑顔で語り合っている空間に憧れた。
退職後の3年前、妻と共に同店をオープン。地元に定着し始めた矢先に、今回のコロナ禍が起きた。「皆で歌を楽しむ空間は、地域活性化にもつながると信じている。ウイルスと共存しつつ、営業を続けていきたい」
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