市内甘沼在住のピアニスト・白石准さん(63)が、動画共有サイトのユーチューブ上で演奏を配信している。4月から開始し、これまでに50本近くの動画をアップロードしてきた。
ピアノのソロだけでなく、ファゴット、チェロ、クラリネットなどさまざまな楽器とリモートで共演する。演奏曲の多くは、自作の曲や、あまり知られていない曲だ。「音楽の楽しみ方を広げる、ひとつのきっかけにしてもらえれば」と白石さんは話す。
新たな曲と出会う場に
新日本フィルハーモニー交響楽団などさまざまなオーケストラとの共演をはじめ、ミュージカルや映画音楽でのシンセサイザー奏者としての顔を持つなど、多様なジャンルを横断する白石さん。しかし今年3月頃より、新型コロナの影響ですべてのコンサートが中止となってしまった。
そんな中「ユーチューブで演奏を披露したら」という言葉をくれたのが妻や知人だった。ひとりでピアノを演奏し、録画して、映像を編集している。「動画編集は楽しく、勧めてくれた妻たちのおかげで気持ちが下を向かずにここまで来られた」と笑顔だ。
念頭に置いているのは、多様なジャンルの曲を積極的に演奏すること。一般的に観客は、興味のあるジャンルのコンサートばかりに足を運ぶ傾向にあるため、このユーチューブでは「これまで興味のなかった曲と出会える場をめざしていきたい」という。
作曲に喜び
白石さんは、幼少期から作曲家の父に音楽の手ほどきを受けた。しかし自身を悩ませたのは「あがり症」。コンサートで力が発揮できない状況を克服するため、まずは人前に慣れようと大学では演劇を専攻した。
そこで目覚めたのが作曲だった。とりわけ詩の朗読に曲を乗せる劇音楽を生み出す過程で「曲を作る喜びに気づいた」と話す。その後音楽と言葉の結びつきを模索する「山猫合奏団」を主宰し、ライフワークとして活動を続ける。10月にはようやくコンサートを再開できる予定だ。「やっぱりコンサートの瞬間は感動すると思います」
白石さんのユーチューブチャンネル【URL】https://www.youtube.com/user/belokamensky
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