茅ヶ崎海岸ヘッドランドビーチのボードウォーク(遊歩道)周辺に堆積した飛砂の除去作業を、平川秋男さん(71)=東海岸北在住=が10年以上前からボランティアで続けている。「みんなの憩いの場を守りたいんだ」。その一心で今日も海岸に向かう。
一中通りから真っ直ぐ海へ抜けた場所にあるのがヘッドランドビーチ。風光明媚な海岸で、ボードウォークは家族連れやジョギングを楽しむ人など、市民の憩いの場になっている。
平川さんもその一人だった。東邦チタニウム(本社/横浜市)への就職を機に熊本から茅ヶ崎へ引っ越して50余年。海岸はワークアウトだったり、コーチを務める少年サッカーチーム「FC東海岸」の子どもたちとの遊び場、仲間との語らいの場になっていた。
そんな中、同海岸で海難救助や海浜パトロールなどを行うボランティア団体「サーフ90茅ヶ崎ライフセービングクラブ」が海岸清掃を行う姿に刺激を受け、予定の合う日は活動を共にした。
憩いの場、守りたい
続けるうちに、ボードウォークに堆積した飛砂が腐食の原因になることを知った。「砂で埋もれると木が腐ってダメになってしまう」。朽ちて撤去された板もあった。
「このままではみんなの憩いの場がなくなってしまう」と危惧した平川さんは、スコップ片手に飛砂の除去活動を開始。65歳で定年退職してからは、多い時で週に5日海に通った。
雨上がりの水分を含んだ砂は特に扱いに苦労する。「重いんだよ」と腰をさするが、立ち姿は若々しい。プライベートでは、70歳以上のサッカープレイヤーが所属する「茅ヶ崎70雀」でセンターバックを務める。強豪で、今秋には全国大会出場が控えている。除去作業は「体力づくりにもなるね」と笑う。
活動を始めて10余年。通すがりに作業を手伝っていく若者も多い。「うれしいね。元気なうちはずっと続けていくよ」
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