神奈川県高等学校定時制通信制生活体験発表大会で「神奈川新聞社賞」を受賞した 関山 はるかさん 県立湘南高校定時制2年 21歳
夢に向けてがむしゃらに
○…高校生活を通して感じ、学んだ体験を発表する「高等学校定時制通信制生活体験発表大会」。10月18日、入学するまでの経緯や気持ちの変化、将来への希望などを発表し、県内の定時制や通信制高校に通う応募者32人の中から選ばれて受賞した。「とにかく『まさか』という驚きです。人前に出ることが苦手だった自分がこんなにも変われたなんて」と照れ笑いしながらも嬉しそうに振り返る。
○…東京都出身。引っ込み思案で、中学校から不登校になった。16歳の時に家族で藤沢市へ。18歳になったら家を出るように家族に言われ、湯河原の山奥にある温泉旅館で住み込み仲居として働き始めた。宿泊客の出迎えに始まり、料理の配膳や布団敷きなど、接客の機会が多い仕事が功を奏し、自ら人に話しかけられるようになった。「生活を考えて選んだ職場だったが、自分の性格の殻を破るいい人生経験になった」と振り返る。
○…「このまま外の世界を知らずに生きるのは怖い」。仕事に慣れてきたころ、人生を見つめ直した。「ゼロから生き直そう」と、仲居を辞めて湘南高校定時制を受験、無事入学を果たした。2年生の現在は、生活と学費のために朝から授業が始まる時間直前までスーパーでアルバイトもしている。放課後は所属するハイキング部と服飾雑貨同好会で活動する多忙な日々。さらに通常4年の定時制を3年で卒業しようと、多くのカリキュラムを履修している。その理由は夢を早く叶えるためだ。姉とのフランス旅行で語学に興味を持ったことがきっかけで、卒業後は大学へ進み、語学を身に付けたいという。将来は通訳や翻訳家など、その能力を生かした仕事に就き、「気候が涼しい国で自由に暮らしたい」と目を輝かせる。
○…「一度きりの自分の人生、自由にがむしゃらに挑戦していきたい」。発表会では未来に向かって生きる力強さが評価されたのではないか。
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