空き家の利活用促進を狙うアドバイザー協議会藤沢支部長 田村 嘉規さん 湘南台在住 52歳
「貢献」天啓に導かれ
○…街の安全に影を落とし、持ち主には負の財産になりかねない空き家。この社会課題解決に向け活動する団体の藤沢支部を昨秋、設立した。現在は専門家など12人が在籍。相談から利活用までワンストップで解決しようと働く。5月には老若男女問わず楽しみながら知識が得られるゲーム形式の催しを予定。「まちも人もみんなが幸せになる活動にしていきたい」と展望を語る。
○…外国人の住まい探しの難しさを痛感したことがきっかけだ。日本語学校設立に関係して住居探しを手伝ったが「どこも貸してくれなかった。企業との契約だとしてもダメだった」。そこでたどりついたのが人の住んでいない一軒家。手を入れシェアハウスとして活用し問題を解決。本業とは畑違いのジャンルだが「社会貢献」になるとの思いから腰を上げた。
○…静岡県富士市生まれ。11年前、同市と藤沢市で自動車学校を営む父から引き継ぐと順次事業を拡大。現在では介護、人材育成、日本語学校など幅広いジャンルを手掛ける。社是は「社会貢献企業でなくてはならない」。利他こそが繁栄の道と考える。決めたのは夜の自宅の屋上。今後の自らの方向性を定めようと空を眺めていたら「突然、『貢献』というフレーズが降りてきた。それが何とも言えずしっくりきた」。まさに天啓。
○…妻と3人の息子と暮らす。社会人となった息子もいるが、「仲がいいと思う」と穏やかな顔。人生で大切にしているのは家族。「何のために生きているのか、たどり着くのはやっぱり家族のためなんです」。街は多様な背景を持つさまざまな家族やその一員が集まってできている。色々な人の家族のための困りごとを解決したい。そんなシンプルで身近な温かな思いが原動力だ。
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