官・民協働の政策推進を目指して 茅ヶ崎市健康プロジェクト始動。
茅ヶ崎を「健康寿命日本一」のまちに
来たるべき高齢化社会を見据え、それぞれの立場で施策に取り組む河野太郎衆議院議員と佐藤光県議会議員。今回はパルバル湘南スポーツクラブの水本さだひろ前代表取締役を交え、鼎談(ていだん)を行った。水本氏が唱える、元気な高齢者を増やしていこうとする取り組みには今後の茅ヶ崎のまちづくりの大きなヒントがありそうだ。
佐藤…水本さんはオリンピックも目指したスポーツマンです。
水本…モスクワオリンピックを目指して、本田技研でハンドボールをやっていました。でもモスクワオリンピックは日本がボイコットしてしまいましたので、もし代表に選ばれていたとしても…(笑)。
佐藤…その後、湘南に来られたんですね。
水本…平塚の神奈中のスポーツクラブで13年間仕事をして、1993年からパルバル湘南スポーツクラブにお世話になり、代表取締役もやらせていただきました。
佐藤…そこで水本さんが中心になって高齢者のための「介護予防運動」を開発されました。
水本…茅ヶ崎に元気な高齢者を増やそうと2005年からプログラムの開発をしながら、展開を進め、週2回、介護予防運動を実践できる高齢者向けのスポーツクラブの会員制度もつくりました。また、茅ヶ崎市の高齢者向け事業でもある「転倒予防教室(一次予防)」や、「60歳からのフィットネス教室(一次予防)」にも、パルバル湘南スポーツクラブの代表として携わってきました。
河野…介護保険の制度が変わり、要支援1や2、そして訪問介護、通所介護は市町村がそれぞれの地域の状況に応じて実施する地域支援事業に移行していきます。ですから茅ヶ崎市にとって介護の予防はこれからとても重要になります。
水本…そうなんです。それを伺ったので、私はスポーツクラブの会員だけでなく、茅ヶ崎市民全体に積極的な健康プログラムを提供したいと思い、茅ヶ崎市政に関わっていこうと決意しました。茅ヶ崎の高齢者のみなさんに介護予防をしっかり行っていただける環境を作り、茅ヶ崎を健康寿命日本一のまちにするのが私の役割と思っています。
河野…2000年に3・6兆円だった国の介護の費用は、2013年には9・4兆円になりました。それにあわせて介護保険料も全国平均で2000年の2911円から、2012年には4972円へと上がっています。このままいくと介護費用は2025年には20兆円になると予測されています。ですから”健康寿命の延伸”はとても大切で、高齢の方々の多くが介護を必要としなければ、介護保険料の負担も上げなくて済みます。そのためにも元気なうちからしっかりと介護予防に取り組むことが必要ですね。
水本…茅ヶ崎市の保健福祉部高齢福祉介護課もスポーツや運動を通じた介護予防の重要性をよく認識してくれています。
佐藤…黒岩知事も病気になる前の「未病」の段階で治すのが大切だとよく発言されています。茅ヶ崎が健康寿命日本一になれば、他の市町村、ひいては、神奈川県全体にそれを広めていくことができると思います。
河野…医療費のほうも2012年の41兆円が2025年には62兆円になるだろうといわれています。医療制度の改革も検討されていますが、まず、みんなが元気でいる、健康でいるというのが一番の対策です。
佐藤…河野太郎衆議院議員が自民党の行政改革推進本部長として様々な改革を進めようとされていますが、社会保障改革の一つに、今、市町村が行っている国民健康保険を都道府県に移管しようというものもあります。茅ヶ崎市だけではなく神奈川県にとっても水本さんの取り組みは大切になります。
水本…介護予防運動のプログラムには、もう一つ大切な視点があります。これから高齢者の数が増えていくと、介護予防運動の指導者も増やしていかなければなりません。この介護予防運動を習得した高齢者の方には、今度はさらに指導者としての資格を得ていただくことによりトレーナーとしての雇用も生まれます。ただ単に高齢者の健康を維持するだけでなく、それを通じて高齢者のための雇用と生きがいを生み出して、地域コミュニティの活性化を推進していくことができるのです。
佐藤…茅ヶ崎市には総合体育館や屋内温水プール、野球場などたくさんの運動施設があります。また柳島スポーツ公園の計画も進み、しおさい公園の管理が県から移管されてきます。湘南ベルマーレの学校巡回事業やスクール、フィットネスなどさまざまなソフトを提供してくれています。こうしたハードとソフトを組み合わせヒューマンパワーを活用し、茅ヶ崎市をスポーツ先進都市にしていきたいですね。
水本…官と民がしっかりと協働して健康政策、福祉政策を実現し、健康寿命日本一の茅ヶ崎の実現を目指して頑張ります。
■企画・制作/茅ヶ崎市健康プロジェクト実行委員会【電話】0467・52・2103
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