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平塚版 公開:2016年7月14日 エリアトップへ

留学生寮で日本文化伝える 東海大生13人が住み込みで

政治

公開:2016年7月14日

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RAの学生ら。前列中央が小林さん、右後ろがイスラームさん
RAの学生ら。前列中央が小林さん、右後ろがイスラームさん

共同生活で深める国境なき親善交流

 世界各国からの留学生約120人が住む東海大学の外国人学生寮。異文化同士の軋轢や日本社会からの孤立を生まないため、寮には「レジデントアドバイザー」(RA)として日本人学生ら13人が住み込み、人種のるつぼで橋渡し役を買って出ている。日本の良い文化を知ってほしい――。これが彼らの想いだ。

 留学生寮では、韓国やタイ、カンボジアにペルー、イタリア、ドイツなど、世界各国の学生が生活しており、言語や文化が混ざり合う。共用の台所に冷蔵庫が複数必要なのも、匂いの強い調味料が多いアジア系や、豚肉を食べないイスラム系など、食文化に違いがあるからだ。「母国の個性が色濃く出るのが料理。夕食時には自然とみんなが集まって、つまみ食いし合ったりするのが楽しいです」とRA代表の小林健さん。涙が出るほど辛い韓国料理に、独特の香りを持つタイ料理。「イスラム教の学生は断食期間のラマダン中だとお腹が空いても食べられないので、ちょっと気を使ったりします」と、世界中の文化を五感で感じる日々だ。

 小林さんは大学2年生の夏にオーストラリアにホームステイしたことがきっかけで留学生のサポートに興味を持ち、昨年3月頃からRAとして寮に住み始めた。

 共同生活の中の小さなトラブルを、留学生同士の間に立って解決するのがRAの仕事だ。「日本語はイントネーションの違いで意味が異なる言葉も多い。母国語以外で話す難しさはわかるので言葉の壁はこちらから乗り越えてあげたい」と、なかなか意思疎通ができないときもあるが、根気よく向き合う姿勢に頼もしさが光る。

 エジプト人のイスラーム・アシュラフ(26)さんは、来日前、母国で日系企業の通訳をしており、アラブ語、日本語、英語を操るトライリンガル。もともと留学生として寮生活を送っていたが、アラブ系の留学生が多いことから、今年からRAとして学生を支える側に回った。「日本語は話せても、文化については勉強中なので、僕自身も日本人RAのみんなを頼りにしています」と、仲間たちを「兄弟」と呼んで慕う。

 日本文化を伝えようと、留学生向けの行事もRAが企画し、運営する。30年近くサポートにあたる近隣住民「留学生と交流会」のメンバーらの助けもあり、春の歓迎会や秋のお茶会など、定期的に実施している。

 先月25日に開催した夏の恒例「盆踊り」では、留学生の着付けなどもRAメンバーが担当。スウェーデン人のソーニャさんは「かわいい柄も多くて浴衣が大好き。もうすぐ帰国するので、思い出ができて嬉しい」と笑顔を見せていた。

 小林さんは「日本に対していい印象があるから留学先に選んでくれる。憧れのイメージを崩さず、帰国するみんなを見送りたい」と、留学生たちのサポートに力を注ぐ。

浴衣で盆踊りを習う留学生ら
浴衣で盆踊りを習う留学生ら

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