平塚市議会議場で8月7日、高校生を対象にした「ひらつかスクール議会」が初開催された。昨年の18歳選挙権の引き下げをうけ、平塚青年会議所(平塚JC/守屋宣成理事長)が企画したもので、市内全8校の生徒28人が参加。「七夕」「リトアニア」「中心商店街」について委員会を結成し、若者の意見を落合克宏市長に提言した。
今回の企画には、若者が主体的にまちの課題に触れることで、地域への愛着を醸成し、一番身近な市政から、政治や選挙への興味関心、理解を深めてほしいという狙いがある。
提言に向け、各校から手を挙げて参加した高校生議員らは7月、テーマについての勉強会を実施。市担当課職員や、湘南ひらつか七夕まつりの福澤正人実行委員長から話を聞いたり、実際に商店街に足を運んだりするなど、行政と現場の両方の声からまちの現状や問題を調査した。
スクール議会当日、傍聴席は現役の市議会議員や保護者などで埋め尽くされた。議会は議長役の中尾魁さん(平塚中等教育学校5年)の進行のもと、落合市長への質疑から始まった。「七夕飾りの減少について対策はあるのか」「リトアニアと友好関係を築くために、未来を担う世代ができることはあるか」「商店街の若者離れについてどのような対応を行っているか」など、各テーマの代表者が登壇し、質問を投げかけた。
それを踏まえ、七夕委員会の関屋裕大さん(高浜高校2年)は「七夕飾りの減少理由は高齢化によるもの。小・中・高・大を含めた『平塚七夕学生連合』を学生主体で作り上げまつりを盛り上げたい」と提言。市や実行委員会などに七夕飾りに関する技術指導や管理の助言、連合の活動を公認してほしいと呼びかけた。
リトアニア委員会の益田楓香さん(平塚中等教育学校6年)は、平塚市内におけるリトアニアの認知度の低さを課題に挙げ、周知のためのイベント企画を提案。市内には農業や商業、工業などの専門分野を扱う高校があることに触れ「商業高校が会計や各出店の企画、工業高校に大道具やパネルなどの設置、農業高校に当日使う野菜を栽培してもらい、(イベント運営を)学びながらリトアニアと交流したい」と話した。
中心商店街委員会の長谷川丈さん(江南高校1年)は、「私たちが理想とする商店街は、明るくて年齢層が幅広く、活気あふれるコミュニケーションの場」とした上で、「若い世代に商店街のことを知ってもらうのが大切。私たち若者によるSNSアドバイザーを派遣することで、広報力を高めるのが必要では」と提案した。
提言を受け落合市長は「若者独自の意見でとても嬉しい。具体的なアイデアも多く、平塚はもっと元気なまちになれると確信しました」と話した。
議長を務めた中尾さんは「本番で行政の方が着席すると緊張感があった。ゆっくり話すのを心掛けました。また参加したい」と笑顔を見せた。
守屋理事長は「タイトなスケジュールの中、高校生はしっかりまちのことを考えてくれた。何かしらの形で、市政に反映してもらえれば幸いです」と手ごたえを感じていた。
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