中井町の井ノ口駐在所が、真新しいグレーの外観に生まれ変わった。塗り替えに一役買ったのは、駐在所の近所に住む小野瀬幸造さん(70)=井ノ口=。「地域を見守る警察の役に立てたら」と、自費を投じて工事を請け負った。
秦野市で不動産業を営む小野瀬さんは、警察官を激励する同市の民間組織「秦野地区警察官友の会」に所属するなど、日ごろから警察活動に協力しているという。自宅からほど近い井ノ口駐在所の外装工事は個人的な支援の一環として思い立ち、同市の県会議員を通して所轄の松田警察署に申し出た。
駐在所は築40年以上が経過し、白い外壁にはひびが入るなど劣化が進んでいた。工事後の外観はグレーと白のツートンカラーに一新したほか、錆が目立っていた門扉、裏手の雨戸なども塗装。正面の赤色灯はLEDに変更し、視認性も向上した。
「夜お酒を飲んでも安心して帰れるのは、駐在所をはじめ地域の警察官による防犯活動の賜物です」。47年前に移り住んだ中井町は、小野瀬さんにとって第二のふるさとのような存在。駐在所の隣では家族が飲食店を経営することもあり、ゆかり深い土地の安全を支える警察への恩返しができたことを喜ぶ。
夫婦で駐在所を守る古屋晋作巡査部長は「建物がきれいになり、気持ちよく仕事ができます」と話し、妻の有美さんも「地域の方にきれいになったねと声をかけてもらうことが増えました」と笑顔をみせる。松田署は11日、小野瀬さんの厚意に対して感謝状を贈った。
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