秦野市 生活保護費30億円超え 保護世帯の47%は高齢者
秦野市がこのほど、2012年度の生活保護の統計を発表した。統計によると生活保護費決算額が初めて30億円を超えた。受給者数は1278世帯・1680人で、5年前より325世帯・395人増加した。
市生活福祉課によると、2012年度の生活保護費決算額は約30億2820万円で、国庫支出金を差し引いた市の支出額は約5億3600万円に上る。
生活保護世帯の内訳は「高齢者」の597世帯が最も多い。高齢者世帯とは、世帯全員が65歳以上の場合を示しており、2012年度末現在で全体の47%を占めている。その他では、離職者などが含まれる「その他」284世帯、「傷病」184世帯、「障害」157世帯、「母子」54世帯と続く。
同課では、無年金や年金額減少の高齢者、景気の低迷による低収入者や離職者が増加したのではないかと分析している。
秦野市の保護率(人口100人当たりの被保護人員数の割合)は、0・990%で、神奈川県下の保護率1・714%を下回っている。
秦野市では、申請の手続きが行われると、同課のケースワーカーが家庭訪問などを実施し、保護が必要かどうかの調査を行う。生活保護開始後も、世帯ごとに月1回から年1回の家庭訪問が実施される。
生活保護とは、病気やケガなどにより働けなくなるなど、何らかの事情で経済的に困窮する国民に対して、生活保護費を支給して最低限度の生活を保障する制度。国が定める最低生活費の基準と世帯全員の収入の比較で支給の有無が決定する。
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