低く甘い声と落ち着いた雰囲気が印象的な秦野市南が丘在住の清水優譲(まさのり)さん(23)は新国立劇場演劇研修所の第9期生。2013年に全国からの応募者125人中、合格者12人という狭き門を潜り抜けた。3年間の研修期間を経て、1月には修了公演で熱演。3月に卒業を迎える。
新国立劇場演劇研修所は舞台俳優の養成を目的に2005年に開設された東京都新宿区にある国立機関。研修生は週5日、発声や歌唱、身体表現などを始め、ダンスや日本の伝統芸能などの訓練も受ける。もともと日本舞踊を習っている清水さんも、狂言や三味線は初めて。「演技と向き合う中で多様な考え方に触れ、人との接し方など社会の中で必要な事を多く学びました」と3年間を振り返る。
修了公演『噛みついた娘』(作・三好十郎/演出・栗山民也)は、主人公の女中・ステが資産家である富田家の内幕を知っていくという近代喜劇。清水さんが演じたのは富田家の次男・徳次郎で、社会や家族に対しての不満が混沌とし、自己矛盾に思い悩む青年の役。「演じる前の作業を大切にしています。台本を読んで1つの台詞が持つ様々な可能性について、想像力を使い実験的に考えること、それを楽しもうと心掛けています」と清水さんは話す。
南が丘小・中学校時代はサッカー少年で、器械体操も習っていた。吹奏楽部員への恋をきっかけにブラスバンドに興味を持ち、厚木東高校へ進学後は吹奏楽部に所属。演奏会内の音楽劇でライトを浴びる心地良さや台詞を語る面白さに魅了され、高校卒業後は専門学校の声優・演劇科で学んだ。
劇団員を目指す道も考えたが、専門学校の講師に勧められ挑戦した研修所の試験に合格。「受かるとは思っていなかったけど、整った環境で学べるなら、ここへいこう」と決心を固めた。
現在はマネージメント事務所への所属を目指し、就職活動中。「『やりたいことをやっていいよ』と背中を押してくれた家族に感謝しています。俳優として、そのときにしか会えないお客さんに、そこでしか体験できない芝居を肌で感じて貰いたいです」と瞳を輝かせながら語った。
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