アメフトチーム・相模原ライズ 地域とともにトップ昇格 新チーム結成から2年 「相模原のシンボル」となって日本一めざす
ついに、トップリーグの舞台へ−。社会人2部リーグ所属の地元アメフトチーム『相模原ライズ』(石井光暢代表)が先月26日、川崎球場でのリーグ入替戦で、ハリケーンズを相手に57−0の大差で圧勝。トップリーグ昇格を決め、3部リーグ時代を含めて、公式戦全勝(18戦18勝)を成し遂げた。前身チームの突然の解散から2年。地域密着のクラブチームを掲げてNPO法人となり、地域・ファンとともに再スタートした地元チームが今秋のトップリーグに殴り込みをかける。
今季のライズは、多くのケガ人を抱えての船出だった。特に、昨季終盤にアキレス腱断裂で戦列を離れたチームの要・小島崇嘉(たかひろ)選手(QB(クォーターバック))の穴は大きかった。しかし、日々貫いた「質の高い練習」で選手層を底上げし、高いチームパフォーマンスで勝ち抜いてきた。
先月18日に行われたソニーソリッドステイトとの2部リーグ優勝決定戦を55−0で危なげなく勝利し、迎えた26日の入替戦。「絶対に負けられない試合、とてつもない緊張感だった」と石井代表が振り返るように、試合前は異様なムードがチームを覆っていた。
ところが、いざ始まるとライズのペース。今季復帰後、具合を診ながら調整してきた小島選手が大一番でファインプレーを連発するなど、相手を封じ込めた。重圧との戦いのなか、選手たちは昨季日本一の覇者・オービックがリーグ戦で同相手に挙げた得点よりも19点も多く加点した。試合後、充実感と安堵感が入り混じった何とも言えない空気と歓声が、球場を包んだ。
「オレたちは、間違っていなかった」。
「日はまた昇る」
日本一の経験者もいるライズにとって、1部リーグは本来の“居場所”。し烈なリーグ戦が予想されるが、今後もこれまでと変わりなく、地域活動を続けながら「相模原のシンボル」となって、日本一をめざす考えだ。
本拠地・淵野辺の商店街でも、ライズ昇格で祝福ムード。「商店街でも全面的に応援していきたい」と商店街の茅明夫理事長。石井代表は「地域とともに戦います」と闘志を燃やす。
「日はまた昇る」という想いを込めて名づけられたライズ。前身時代に2度、頂点に君臨した男たちが、真の王者を証明する。
観客と喜びを爆発させた
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