区内在住一般男性 簡易電池システムを発明 +-(プラスマイナス)関係なくセット可能
電池の本数やプラス・マイナスに関係なく簡易的にセットできる新システムをこのほど、市内小山在住の会社員・山崎久雄さんが開発した。現在、特許を出願中。すでに、地元の製造業がこのシステムを導入した製品開発に乗り出すなど、市内の産業界に新風を吹き込んでいる。
このシステムは「極性フリー電池ボックス」と呼ばれるもので、プラス・マイナスを逆にセットしても電流が流れる仕組み。目の不自由な人、プラス・マイナスの判別が付かない人でも簡単にセットできる上、電池の本数を減らした状態でセットしても電流が流れる。入れ間違いによる液漏れも防止する。
自身が入れ違いで困った経験から、もっと楽に電池を扱えないかと考えたのがきっかけで、システムを思いついた。仕事の傍ら自宅の部屋で実験を重ね、開発まで1年近くを要した。実験にはブリッジダイオードという、電池の極性を無効にする製品を使用。この製品の技術が応用された形だ。2010年12月に特許を出願した。
弁理士からの紹介でこの新システムに目をつけた地元企業らが、技術を生かした自社ブランド製品の開発に乗り出す動きもあり、調整が進められている。山崎さんは弁理士を介して市内製造業を中心に提案しながら、システムの改良に努めている。
評価業務が奏功
山崎さんはこれまで、都内の電機メーカーなどで派遣社員として、電気回路の信頼性評価に携わってきた。試作品を評価し、次の試作に生かすための改善を行う業務で、この経験が今回のシステム開発につながった。ただ、自身がエンジニアではないため、試行錯誤と学習を繰り返す日々だったと振り返る。
既存の技術を組み合わせて新しい技術を生み出すのが山崎さんのスタイル。「これからも、消費者にとって、暮らしが便利になるものをつくっていきたい」と話している。
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