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避難者数 今も市内に385人 東日本大震災から4年

社会

公開:2015年3月5日

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鹿目さんの自宅がある福島県大玉村=昨年11月、鹿目さん撮影
鹿目さんの自宅がある福島県大玉村=昨年11月、鹿目さん撮影

 東日本大震災から4年が経過しようとしている現在も、被災地から相模原市内へ避難している人の数は少なくとも385人(185世帯)にのぼる。この数値は総務省が統括する「全国避難者情報システム」へ、情報提供があった人数を集計したもの。(2015年1月時点)

 相模原市では2011年3月22日から、避難者相談窓口を開いている。開設当初は生活必需品、住宅、就労についてなどの相談が多かった。

 昨年からは窓口が置かれている市地域福祉課へ相談に訪れる人は減り、10月以降は1人もいないという。また、市では避難者のための交流会を年に2回企画しており、今年も5月の市民まつり(若葉まつり)の際に行う。

 市内への避難者数は2012年2月時点で約360人、13年2月で403人、14年2月で388人。

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 緑区原宿に住む主婦、鹿目(かのめ)久美さん(47)もその1人。福島県大玉村に夫と長女と暮らしていたが、東日本大震災による福島第一原発事故の影響で、2011年夏、長女と2人で実家のある相模原へ自主避難をした。

 鹿目さんは避難後、年に2、3回は福島県の自宅へ戻っていたが、昨年は11月の1回だけ。避難が長引くにつれ、折り合いの悪くなった夫とは「顔を合わせて話すことも難しい」状況。自宅の鍵を開けると、それまで綺麗に保たれていた部屋がひどく荒れていたそうだ。

 震災から4年が経ち被災地には「もう大丈夫」という空気が立ち込めるなか、住民が抱える悩みは複雑化しているという。「(放射能の影響で)これから誰もが目を背けられない状況になってしまうのでは」と、福島の未来を憂う。

 鹿目さんの福島の自宅は原発から約60Kmのところにある。夫と離ればなれになってまでも相模原へ避難したのは、長女を放射能から守るためだ。相模原へ来ても食べ物による内部被ばくを懸念する。昨年2月、はじめて甲状腺のエコー検診を受け、何もなく「ひと安心」した。尿検査で微量のセシウムが検出されたが、福島の子どもたちの結果に比べれば4分の1程度という。

 震災後の1年間は毎晩のように過呼吸に陥った。それも今はほとんどなくなったそう。「大きな節目があって自分の生き方が変わって。普通に生きていたら気付かない部分に気付くようになって。逆に有意義に過ごせるように。当たり前が大事と」。相模原に戻って3年半。しかし鹿目さんの住民票はまだ福島にある。

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