JAXA相模原キャンパスの移転反対活動が熱を帯びている。地元商店街に加えて、市立小中学校PTA連絡協議会(以下市P連)も署名活動に乗り出したほか、相模原市議会も国に意見書を提出した。6日には、淵野辺駅で商店街メンバーらが3回目の署名活動を実施。市P連も年内をめどに反対の声を集める見通しで、市内全体で追い込みをかけ、多くの市民の声を全面に打ち出していく考えだ。
市P連は会員数約47000人。市内全域を11ブロックに分けて活動している団体だ。同団体では、市自治会連合会や淵野辺地域の関係者からJAXA移転反対に向けた協力を要請されたのを受け、反対の署名活動を展開する運びとなった。3日に行われた代表者会では、柴田輝隆会長が各ブロックの出席者に対してJAXAの有益性を説明した上で、「(JAXAの存在で)子どもたちにとって市が夢のある町になっている。各地区のPTAで署名を集めて頂き、子どもたちのために移転を防ぎましょう」と呼びかけた。
6日に淵野辺駅で行われた署名活動には、淵野辺小学校の6年生の児童も参加。移転反対活動の中心を担う商店街のメンバーらとともに、駅利用者や道行く人々に対し大きな声で署名を求め、JAXAの存続を訴えた。
「JAXAを守るために」
JAXA移転反対の署名活動に同小が参加したのは、総合学習がきっかけ。淵野辺の商店街メンバーが講師となって淵野辺の魅力について話した際、JAXA移転の可能性を知った児童が「自分たちでできることはないか」と考え、今回6年生の有志10人が集まった。参加した早田敬規君は「将来、宇宙の仕事がしたい。出て行かれては困ると思った」と話し、駒場達哉君は「JAXAを守るために力になりたかった」とし、活動への熱意を見せた。
署名は市内のまちづくりセンターと公民館で受付けることも決まった。同商店街メンバーらは市P連の規模の利点を生かしつつ、署名活動を続けていく方針だ。
議会も後押し
市民単位で反対への機運が高まる中、市議会も11月30日、移転反対の意見書を国に提出した。一方、神奈川県議会では河本文雄県議が一般質問で政府関係機関の移転を挙げ、市とJAXAの実情を示した上で、黒岩知事にさらなるバックアップを求めた。議会、市民一丸となった反対への動きは今後も勢いを増しそうだ。
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