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相模原市町田市 初の合同帰宅困難者訓練 大地震想定 待避所へ誘導

社会

公開:2016年2月18日

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誘導先の施設が示された地図を配布する職員(上)=相模原市提供/待避所に移動する帰宅困難者役の人々
誘導先の施設が示された地図を配布する職員(上)=相模原市提供/待避所に移動する帰宅困難者役の人々

 相模原市と町田市は12日、首都直下型地震など大規模地震が発生した際、公共交通機関が使えないために発生する「帰宅困難者」を想定した初の合同訓練を、町田駅と南区内のホテルなどを会場に行った。今回の訓練は両市が結んだ災害時の相互応援協定に基づき、両市が連携し避難者を安全に待避所まで誘導することを目的に実施されたもので、両市では来年度以降も合同訓練を継続し、連携面での強化を図っていく方針だ。

 帰宅困難者を巡っては、2011年の東日本大震災発生時、首都圏を中心に公共交通機関を使用しての帰宅が困難となり、多くの駅で混乱が生じた。相模原市によると、同市内でも約2500人が帰る術を失い、避難所に退避する事態となった。この結果、首都圏の自治体などでは帰宅困難者対策の重要性が認識されるようになり、両市でも11年以降、帰宅困難者が一時的に滞在できる大型施設の確保や駅周辺での訓練を個別に実施していた。町田駅では、町田市が主導となりこれまで取り組みを進めてきたが、大規模災害発生時に同駅で予想される帰宅困難者が1万2千人に及ぶことや、同駅が市境に位置することから、両市の連携を図る上で、合同訓練の実施が検討されていた。

 こうした情勢を背景に、両市と町田駅南口に位置する「ホテルラポール千寿閣」(南区上鶴間本町)を運営する千寿産業(株)の3者は、大規模地震発生時の一時滞在施設として同ホテルの使用を主旨とする協定を昨年3月に締結。3者間で協定を結ぶだけでなく、非常時を想定した訓練を行い、改善点などを確認する必要性を共有していたため、今回の訓練を行う運びとなった。

 当日は、周辺自治体の会員など約100人が帰宅困難者役として参加。午後1時に東京都北部を震源とするM7・3の地震が発生し、両市周辺では震度6弱の揺れを観測した状況を想定して実施された。

 はじめに、両市の職員が安全を確保しながら一時滞在施設が示された地図を帰宅困難者役の人々に配布。同ホテルと、同じく待避所に指定された「ホテル ザ・エルシィ町田」(町田市原町田)へと誘導した。その後、エルシィ町田では東京都の消防職員によるAED(自動体外除細動器)の使用方法に関する指導が行われ、ラポール千寿閣では帰宅困難者にならないためのレクチャーなどが行われた。

 訓練に参加した相模原市南区の谷口自治会の渋谷昇会長は「谷口自治会は町田駅南口に位置し、区内にはラポールも立地しているので、住民も関心を持って参加した。次回以降も参加して備えていきたい」と話した。相模原市の職員は訓練について、「実際はもっと多くの情報量を一度に伝達しなければならないので、両市と関係機関で指揮系統などを整備していきたい」と話し、課題を挙げた。

 両市によると、合同での帰宅困難者訓練は来年以降も実施する予定。次回以降は課題を解消した上で、障害を持った人への対応なども加えていく方針だ。

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