県北地域初の市立美術館の設立に向け、このほど市は構想案を発表した。2015年2月に美術館基本構想検討委員会からあった答申を受けて策定された案で、相模原市のアートフィールドの拠点としての美術館をめざす。
美術館の構想は1986年から文化振興政策として挙げられ、2011年以降、検討委員会による協議が行われてきたが、インフラ整備などの課題から調整に時間を要していた。その背景には、県内の政令市が文化施設を経費削減を理由に合併・閉鎖する動きがある中、相模原市はそれに逆行する形で美術館建設の構想を練っているため、今回の構想案を慎重に精査する必要があったからだという。
構想案の軸となるのは「自然と都市が共生する本市全体でアートをつくり、育て、学ぶさがみはらアートフィールドの拠点」。当初、美術館の建設は現アートラボはしもとを予定地とし整備を計画していたが、展示展開に必要な面積に達していないため、実現が難しいとされた。一方、同時期に相模総合補給廠の一部返還が見込まれたため、新美術館の建設地を返還地内に、という構想が浮上。とはいえ、すでに同ラボは2年間の活動実績を認められ、同地での事業継続も必要と答申に盛り込まれたため、橋本・相模原2カ所での文化事業展開に切り替わった。
これにより、「多様な作品の展示などを行う芸術文化の総合拠点」としての美術館(相模原)と「市民との連携や交流による新たなアートの学びと創造の場」としての美術館(橋本)という全体像「アートフィールド」が完成。近郊に点在する美術大学やアートスポットなどと、「フォトシティさがみはら」など既存の芸術行事との連携を図ると共に、相模原・橋本駅周辺で一体的なまちづくりを行う広域交流拠点の整備方針との整合性も追求するという。
市は、市民に広くパブリックコメントを募集し、民間の意見を取り入れた上で5月の策定をめざすという。
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