市議会9月定例会議の本会議で、清新公民館の大規模改修工事に伴い同館の駐車場を、隣接する清新小学校内の児童の遊び場「冒険の森」へ拡張する計画をめぐり、須田毅議員(自由民主党相模原市議団)、長谷川くみ子議員(颯爽の会)から「一部の市民から見直しを求められている」ことなどへの対応を問われたのに対し、野村謙一教育長は「総合的な検証を行う」と述べ、着工を保留にする考えを明らかにした。工事直前に日程も含めて計画を再検証するのは異例だ。 (取材は9月10日時点)
同館の大規模改修工事は、本館のリニューアルのほか、清新小学校の敷地の一部を使って、会議の場としてまちづくり団体などの利用を想定するコミュニティ室棟と駐車場が増設されるもので、本館とコミュニティ室棟の工事は7月から既に始まっている。
ただ、駐車場の拡張については、子どもの遊び場が減ることに近隣住民らから疑念の声が上がっていたことから、市は住民らの要望を受けて担当者による説明会や地質調査を行い理解を求めていた。そのため予定されていた8月中の着工には間に合わず、工事が延期されていた。
市は今後、公民館関係者や近隣住民、学校、保護者らから意見を聞いた上で、駐車場の仕様や整備地の変更なども含め再度計画を検証する考えで、結論が出るまでは駐車場拡張工事の実施は保留となる。近隣住民らの意見の収集方法についても、説明会の開催なども含め現在、検討を進めている。ただ、市は駐車場拡張工事を来年5月末までを期限に工事業者と契約しているため、延期せずに進めていく意向を示している。
工事が保留となったのを受け、清新地区自治会連合会の田代明寬会長は困惑している状況を明かした上で「市には地域の発展を考えた対応をしてほしい。適切な判断を望みたい」と話している。
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