相模原市立博物館レポvol.14 楽しく学べる考古企画展を今年も 考古担当学芸員 中川真人
相模原市立博物館では、春の恒例となりました考古企画展を今年も開催しています。題して「博物館deトレジャーハンター 〜お宝なぞ解き考古展〜」の第3弾。展示というと、テーマに沿って並べられた資料を見学し、学んだり、観賞したりすることが普通だと思いますが、この展示は子どもから大人まで楽しみながら学べることを第一にしています。考古学者「さがぽん」と大日野原遺跡の土偶から生まれた「おびのっち」といっしょに、相模原の太古の遺跡から発見された“お宝”(=考古資料)の謎を解きあかしていきます。展示の中にかくれているヒントをもとに、クイズを解きながら先に進む参加型なぞ解き考古展です。
普段子どもたちが何気なく通っている学校。そんな学校のそばでも、足もとには相模原の歴史がつまった遺跡が発見されています。今年は学校のそばにある遺跡をとりあげ、市内10地域の遺跡から出土した考古資料を展示しています。相模原の縄文土器を代表する「勝坂式土器」など、これまで収蔵庫に保管され、あまり展示されてこなかった資料なども多く展示していますので、楽しみながら考古資料の魅力を感じてみませんか。
また、同時に「最新考古学調査成果速報展」を開催しています。平成30年度に博物館で実施した考古学的な最新の調査成果の速報展です。調査成果は、昨年パリで開催された縄文展にも出品された大日野原遺跡の土偶装飾付土器などの資料調査、勝坂遺跡の植物圧痕土器による植物利用の調査、古代の灯明皿に使用された油の分析、戦国時代の津久井城跡の発掘調査成果のほか、谷原11号墳の副葬品である直刀など保存処理した金属製品の展示も行っています。
展示はゴールデンウィークの5月6日(月)まで開催しています。記念講演会や体験教室など関連事業も盛りだくさんですので、多くの方のご来館をお待ちしています。
■相模原市立博物館【電話】042・750・8030
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