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高齢者移動支援 地域でのサポート後押し モデル地区に有識者派遣

社会

掲載号:2019年7月11日号

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先進的に取り組む光が丘地区の買い物送迎車
先進的に取り組む光が丘地区の買い物送迎車

 相模原市はこのほど、高齢者の移動手段を地域で支える「移動支援推進モデル事業」に着手した。現在モデル地区を募集しており、7月末をめどに市内で3地区程度を選定。8月には説明会を開き、各地区で取り組みを進めたい考えだ。

 高齢者の移動支援は、これまでも交通不便地域などでは特に、生活に根ざした課題として挙げられてきた。市の高齢者等実態調査では、在宅生活の継続に必要と感じる支援・サービスについて「買い物」、「移送サービス」との回答がそれぞれ20%を超えるなど高い割合を示している。今後、さらなる高齢化の進行や運転免許返納なども相まって、身近な地域での支援の必要性が一層高まると予測されている。

 こうした状況を受け、市は高齢者に対する移動支援の検討とモデル事業の実施を開始。主な支援対象は、交通不便地区の住民を含む一般高齢者。公共交通の充実を待つだけでなく、移送車やドライバーといった地域資源を活用し、住民らの支え合いによる移動支援体制の構築をめざす地区を後押しする。

実状に沿う仕組みづくり

 モデル地区は市内を29カ所に分けた日常生活圏域単位で募集しており、概ね3地区を7月末頃に選定する。8月に事業を開始し2カ年計画で2021年3月末までを事業期間とする。モデル地区では、有識者を派遣し助言や勉強会、相談支援を実施。その地域の社会的資源やニーズの把握、実態調査を行い、地域課題を分析して、実状に合わせて進めていくという。担い手の発掘や育成も視野に入れ、地域や住民が取り組める範囲でニーズに合った移動支援の実現をめざす。事業報告会を開き、他地区に取り組みを広げるきっかけづくりも行う。「事業期間を経て3年後に何らかの実現があれば最高だが、まずは地域の方々で何ができるかを検討してもらうことが大切。地域の課題を地域で考える『互助』の一助になれば」と、市の担当者は期待を寄せる。

「法改正も必要」

 この取り組みに先立ち、市内ではすでに独自で高齢者の移動支援に取り組む地域もある。光が丘地区では、買い物が困難な人をスーパーへ送迎する「お太助(たすけ)カー」の本格運行を4月から開始した。70歳以上で買い物を頼める家族や車がないこと、大型スーパーから500m以上離れた自治会の住民である、などが条件で月会費は300円。利用者の自宅近くまで送迎するほか、個々の集合時刻を記載した利用者票を配布するなど利便性も工夫している。車は県央福祉会の福祉施設、パステルパレット=陽光台=の送迎車を借りて、同施設の送迎の空き時間に運行。ドライバーは地域で募り、現在3人が交代で対応する。利用する女性は「スーパーが遠く助かっている。近所の人と来られて楽しい時間」と話す。

 同事業を運営する光が丘買い物お助け隊の平林清会長によると利用率は47%で、今後は利用者範囲の拡大も検討する。一方で課題も浮かび上がった。道路運送法の規定上、無償サービスが原則の現行の法体制では担い手も限られ、継続性に限界があるという。「今は善意に頼る部分が大きい。安定した運営を図るためにも最低限の法改正は必要なのでは」と話している。

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