相模総合補給廠一部返還地を「相模原シティプライド」(相模原市の誇りの場)と名付け、官民学が連携して市の目玉となる魅力づくりについて考える検討会「公民連携イノベーション 相模原チャレンジ」が8月20日から始まる。行政、民間企業、学生といった異なる立場の人々がアイデアを出し合い、新たな視点を見出すのを目的とするもので、検討結果は今後のまちづくりに生かす構えだ。
2017年度に市職員課が職員研修の一環として始めた同事業。初年度は、産業や文化、教育など多様な分野の特性を一つに集積し、さらなる魅力をつくり上げることで、来街者など人々の流入を促す概念を指す「魅力クラスター」について考えることを目的に、職員だけの検討会が実施された。翌年には、地域の課題解決をテーマに民間企業やNPO団体を交えた勉強会へと形を変えて開催。その際、民間ならではの多角的な意見が生まれたことに手応えを感じた市は、今年度はこれらを統合。官民学が連携して魅力クラスターについての案の検討を進めていくことになった。
初年度は、市全域を検討対象としていたが、各エリアそれぞれの特性や既成概念にとらわれ、新しい発想が生じにくくなることが懸念されることから、今年度は補給廠一部返還地に限定。さらに、検討する上で、同地を相模原市や市民にとって誇りとなる場所としてとらえるために、「相模原シティプライド」と名付けた。様々な立場の人の視点をもって発展を考えることで、補給廠一部返還地を軸とした相模原市の魅力向上や、市民の郷土愛の醸成につなげる機会とした。
6つのテーマごとに検討
検討を進めるにあたりテーマも設定。市が専門家とともに相模原の特徴や現状を踏まえて、【1】美大に通う学生を生かす「アート」、【2】JAXAや特長ある教育機関を活用する「エデュケーション」、【3】地産地消などを促す「スローライフ」、【4】ホームタウンチームを生かす「スポーツ」、【5】子どもの遊び場づくりを進める「プレイフル」、【6】緑や森のあふれるまちをめざす「グリーン&エディブル」の6つに絞った。これらのテーマ別に、市の職員と、事前に募った民間企業、学生ら7人が一つのグループを形成。それぞれのグループが各自の担当するテーマに沿って議論し、魅力クラスター案を導き出す。
まちづくりの検討材料に
検討会は20日のオリエンテーション後、9月から10月にかけて4回開催。作成された各案は、11月に開催予定の発表会で示される。発表会には一般市民の参加も受け付け、会場で出された意見は取り入れたい構えで、市相模原駅周辺まちづくり課による補給廠一部返還地の検討会議の参考資料としても活用していく予定だ。
市職員課は、「官民学が連携することによって、これまでにない発想や魅力ある提案が出されるのではないか」と期待を寄せている。
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