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相模原市立博物館レポvol.17 津久井城黄金伝説に迫る 考古担当学芸員 中川真人

掲載号:2020年3月26日号

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坩堝(るつぼ)に付着した金粒
坩堝(るつぼ)に付着した金粒

 津久井城というお城をご存じでしょうか。お城といっても天守閣があるようなお城ではなく、戦国時代に築かれた山城です。相模原市緑区の津久井湖の南側に聳(そび)える城山は、かつて「宝が峰」と呼ばれ、黄金伝説を語り伝える古城です。火の無い所に煙は立たぬとは言ったもので、全く根も葉もない作り話でもなさそうです。そんな黄金伝説に、博物館では人文科学・自然科学を結集して挑みました。

 時は戦国、小田原城に本拠をおき、関東に覇を唱えるは戦国大名北条氏。その重臣とも言える位置にいたのが、津久井城の城主、内藤氏です。内藤氏は五代にわたって津久井城の城主として津久井領を治めていました。津久井城とはどのようなお城かというと、周りは川に囲まれ、城山の麓に城主の館などを設け、山の頂には戦の時にたて籠もる守りの砦があり、その全体でもって山城となります。

 最初に考古学的な発掘調査が行われたのは1995年です。既に4半世紀が経過しますが、調査は今もなお継続的に進められています。そこで発掘された資料の調査をしたところ、城主内藤氏の館の中には鍛冶工房が作られており、鉄や銅を熔かして鍛冶をしていたようですが、どうやら金も熔かしていたことがわかってきました。

 小田原北条氏は当時、金のことを「黄金」とも呼んでいました。大名たる北条氏はもちろん黄金を持っていて、京都の公家に贈ったりもしています。北条氏の軍団には、侍大将ともなると鎧を金で煌びやかにするよう求められています。そんな時代、津久井城では金を熔かして何をしていたのか、そもそも金は津久井で採れるのか、城主内藤氏と金は結びつくのか。その答えは、春の考古企画展「真・津久井城展 〜戦国の世に黄金を生む城〜」でぜひお確かめください。

※博物館は3月31日(火)まで新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館。考古企画展は4月1日(水)から開催予定。休館時期は状況により変更になる場合もあるので最新情報はHPや電話で確認を。

■相模原市立博物館【電話】042・750・8030
 

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