さがみはら中央区版 掲載号:2021年1月14日号 エリアトップへ

相模原市立博物館レポvol.21 新しい学習資料展 民俗担当学芸員 山本菜摘

掲載号:2021年1月14日号

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再現された電化製品普及後の台所
再現された電化製品普及後の台所

 相模原市立博物館では、開館25周年記念企画として「学習資料展 道具が変えるわたしのくらし〜過去から未来へ向かう記憶〜」を1月11日まで開催していました。学習資料展は毎年冬の時期に、子どもたちに昔のくらしを知ってもらうために企画しています。

 2020年、感染症の拡大により、私たちの日常は大きく変わりました。毎年開催している学習資料展も、いつもと同じという訳にはいかず、内容を大きく変えました。恒例だった昔遊びや、昔の生活道具の体験、紙芝居の実演やかるた大会は実施していません。子どもたちにとても人気だっただけに、実施できないのは非常に残念なことでした。しかし、ただ出来ないものを無くすだけではなく、このコロナ禍だからこそ、これまでやってこなかった新しい試みを、博物館ボランティアの「市民学芸員」の皆さんと行うことに。そのいくつかを紹介しましょう。

 一つ目は動画の作成です。道具の使い方について今まで実際に触って体験してもらえるようにしていましたが、今回はそれが出来なくなりました。そこで「黒電話」・「絞り機付き洗濯機」・「風呂敷の包み方」の動画を作成しました。

 二つ目は体験者のエピソードです。子どもたちが祖父母や親などから昔の生活の苦労、知恵や工夫について聞いたり、語り合うきっかけになったら、という想いのもと、毎年開催していた学習資料展ですが、今年は祖父母と会ったり、皆で集まるのが難しい状況です。そこで、実際にその道具を使ったことのある市民の方々の思い出エピソードをパネルにして紹介しました。普段、身の回りにある道具が初めて生活に登場した時、どんな気持ちだったのでしょうか。ここでは、一つだけ、電気炊飯器が登場した時のエピソードをご紹介します。

 「幼いころ、家ではお釜でご飯を炊いていて、よく焦がして、真っ黒な炭のようなご飯を食べさせられていました。電気炊飯器の登場によって、スイッチを入れてちょっと待っていれば、美味しいご飯が炊きあがるようになり、夢のようなことでした」

 展示ではこうしたエピソードをたくさん紹介し、毎年目玉となっている実物大のジオラマも登場させました。今回は電化製品普及前と後、二つの時代の台所を再現。このジオラマもまた、市民学芸員のみなさんが製作したものです。

※新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、博物館は1月13日から休館しています。企画展も会期終了を前に中止となりました。最新情報はHPや電話でご確認ください。

■相模原市立博物館【電話】042・750・8030
 

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