TVや雑誌等で活躍する一流シェフが給食を考案・調理することで、全国の子どもたちに食べる楽しさを伝える「スーパー給食」(主催/(社)超人シェフ倶楽部)。淵野辺小学校(渡部強校長)では今月11日(火)、児童への食育授業として、市内で初めてこの企画を行う。当日はシェフが栄養士や調理師と協力して給食を作るほか、児童との交流会も開かれる予定になっている。
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「スーパー給食」は、食べ残しの多さや食の乱れ改善をねらうもので、シェフが各校の給食に関する問題を把握した上で、新しい切り口のレシピを考案する。材料は通常と同じものを使い、あくまでアイディアや技術勝負にこだわっている。
今回同校で腕を振るうのは、菰田欣也シェフ(中華料理・szechwan restaurant 陳 渋谷店・料理長)と桝谷周一郎シェフ(イタリアン店・オステリア ルッカのオーナーシェフ)の2人。レシピ考案には吉岡英尋シェフ(日本料理店・なすび亭のオーナーシェフ)も加わった。同校では豆や野菜を残す児童が多いため、こうした普段苦手とされる食べ物の調理法に重点が置かれた。
当日のメニューは、「大豆と干し海老の混ぜご飯」「カジキと野菜のトマトあんかけ」「人参のポタージュ」「レモン風味のアップルゼリー」の4品。各シェフの専門分野であるイタリアンや中華の特色がふんだんに盛り込まれた、特製献立となった。
市内初の給食室
今回この企画に応募した理由として渡部校長は、給食との縁の深さをあげる。同校の歴史を紐解くと、戦後で貧しくお弁当を持って来られない児童のために、初代校長が大相撲を呼び、その収益で給食室を作った逸話が残っている。当時給食室が学校に作られたのは市内で初めて。児童の栄養指導を行う「栄養教諭」の第1号が誕生したのも同校で、現在も県の食育事業に積極的に参加するなど、食を大切にしてきた伝統が根づいている。
自身も食べることが大好きという渡部校長は、「初代校長には敵わなくても、食の喜びを子どもたちに味わってほしい。料理関係に夢を持つ子が出てくればさらに嬉しいですね」と期待を込めた。
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