大船渡支援コンサート つぶやきが呼んだ大楽団 総勢54人、ジャズで共演
高齢者や障害者の外出支援への協力を呼び掛けて毎年開催される「紫陽花コンサート」。2011年の東日本大震災以降は、相模原市の友好都市である大船渡市の復興支援にも一役買っている。今年の開催は6月2日(日)。大船渡市からビッグバンド「サンド・パイパース・オーケストラ」を招待するほか、相模原市の「スイング・プラザ・ジャズ・オーケストラ」と「グリーンエース・ジャズ・オーケストラ」も初参加。総勢54人のジャズバンドが一堂に会する「音楽イベントによる復興支援」が実現、そのきっかけは140字のつぶやきだった。
紫陽花コンサート実行委員会(笹本二郎代表)は、震災直後から復興支援として大船渡市への義援金の寄付などを開始。「もっと支援の輪を広げたい」と考えていたときに目に留まったのが、大船渡市で楽器店を営む葛西大志朗さんによるツイッターのつぶやきだった。
「被災して楽器が使えなくなり、音楽を楽しむ余裕がない」―。ビッグバンド「サンド・パイパース・オーケストラ」にも所属する葛西さんの切実な想いは、被災地の生の声を反映していた。そういった声があると知った笹本さんは、被災地の人々に再び音の楽しみを届けるため、すぐに相模原市民に楽器の無償提供を呼び掛けた。市内楽器店の無償修理などの協力もあり、ギターや三味線などの楽器約20種類50個が寄せられた。集まった楽器は葛西さんを通じて大船渡市へと贈られ、大船渡のFMラジオの電波に乗せて希望者のもとへ届けられている。
この楽器提供がきっかけでサンド・パイパース・オーケストラが相模原を訪問。両市で「音楽イベントによる復興支援」がスタートし、共演が実現した。加えて今年の紫陽花コンサートでは、相模原市内で活動する「スイング・プラザ・ジャズ・オーケストラ」と「グリーンエース・ジャズ・オーケストラ」も笹本さんの呼び掛けで企画に賛同。ビッグバンドが集結して音を合わせること自体珍しく、復興支援を掲げて行われる今年のコンサートは3組・計54人の大楽団でジャズを奏でる饗宴となりそうだ。
葛西さんは「メンバー全員張り切っている。相模原で活動されている、同じビッグバンドの方々と知り合えるのも嬉しい」と意気込みを話す。同実行委員会は「一人ひとりのご来場が復興支援につながる。ジャズ三昧な生音のライブを楽しんでほしい」としている。
同コンサートは6月2日(日)午後1時から、杜のホールはしもとで開催される。チケットは2月23日(土)発売。詳細は事務局【携帯電話】080・5943・0602へ。
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