相模原市立博物館レポvol.24ミニ企画展「尾崎行雄の不戦運動」 尾崎行雄の平和への願い 博物館学芸員 長澤有史
皆さんは尾崎行雄(雅号:咢堂(がくどう))をご存じでしょうか。「憲政の神様」、「議会政治の父」とも呼ばれる明治から昭和にかけての政治家です。本市緑区又野出身であり、本市が誇る郷土の偉人です。1890(明治23)年の第1回衆議院選挙に初当選し、以来25回連続当選し、60余年もの間、国会議員として活躍しました。
尾崎の著名な活動に2つの「フセン」があります。一つは「普選」、つまり普通選挙の運動です。1925(大正14)年に満25歳以上の男性全員に選挙権を与える普通選挙法が施行されましたが、尾崎らの運動がこれに大きく貢献しています。もう一つは「不戦」、これは戦争を避けるべきとの考えに基づき、積極的に軍備の縮小を訴え、教育や農業などに国力を割くべきだとしました。昭和初めに軍部が政治を主導するようになると警鐘を鳴らし、徹底的な軍部批判を行いました。
この不戦運動をテーマに11月6日(土)から12月19日(日)まで、博物館エントランスにてミニ企画展「尾崎行雄の不戦運動」を開催しております。開催にあたり、企画・運営について「尾崎行雄を全国に発信する会」と協働で行いました。展示では尾崎の不戦運動を年表、解説パネル、写真で紹介し、さらに関連する書籍や日記、原稿の実物を展示しています。普段は見られない尾崎の関連資料、特に日記や原稿などの肉筆を間近で見学できる貴重な機会ですので、ぜひご覧ください。
※企画展は中止または変更になる場合もあります。最新情報は博物館のHPや電話でご確認ください。
■相模原市立博物館(高根3の1の15)【電話】042・750・8030【URL】https://sagamiharacitymuseum.jp/
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