伊勢原警察署(廣瀬豊署長)は6月15日、伊勢原郵便局と横浜銀行愛甲石田支店で、窓口の係員を対象とした、振り込め詐欺被害防止の抜き打ち訓練を実施した。詐欺と思われる電話を受け金融機関を訪れた被害者役を窓口に送り込み、係員の対応をチェックした。
午前10時、1人の女性が伊勢原郵便局の窓口を訪れた。今朝、息子から電話があり「急にどうしても100万円が必要になった。とにかくすぐ振り込んでほしい」と言われ、郵便局にやって来た、と係員に伝えた。女性は振込み用紙や身分証明書などをを窓口に提出、係員も振込み手続きについて女性に説明を開始した。
しかし、係員はこの女性が息子本人に電話で確認していないことや、振込みを急いでいることなどから、振り込め詐欺かも知れないと判断。すぐさま上司に報告し、対応を協議した。
訓練はここで終了。郵便局内の利用者を装い局内のソファーに座っていた署員が訓練であることを告げ、声かけの方法などの対策方法を指導した。窓口で女性に対応した尾関裕子さんは「訓練と聞いてほっとした。お客様のあせった様子から振り込め詐欺だと思った」と振り返った。
その後、横浜銀行愛甲石田支店でも訓練を実施。当日が年金支給日ということもあって、多くの人で混雑するなか同じ設定で行われた。訓練後、松坂正支店長は「忙しい時こそさらなる注意が必要。職員一丸で被害を未然に防ぐ努力をしたい」と話した。
今回、被害者役を務めたのは、伊勢原市女性防犯ボランティアの会(安藤政江会長)の会員たちで、伊勢原警察署の依頼をうけて訓練に協力した。生活安全課の信太正樹警部補は「金融機関の窓口は振り込め詐欺被害防止の最後の砦。今後もこうした訓練を実施し、被害撲滅を目指したい」と話した。
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