市立図書館2階、「おはなしのへや」がこのほどリニューアル―。1989年の開館以来、部屋の床に対して「固い」「長時間座っていられない」といった声も少なくなかった。そこで市は6月4日、改修工事を実施。床にはクッションマットが敷き詰められ、寝転んでも痛くない部屋が誕生した。さっそく利用者からは喜びの声が上がっている。
「おはなしのへや」は、4・5m四方で窓からは文化会館が見える。静粛が求められる館内で声を出すことができる場所の一つとして、多くの人が利用し、市民サークルによる読み聞かせのイベントなども行われている。室内には約1800冊の絵本が置かれている。
開館以来、親子を中心に親しまれてきたが、固い床にしばしば苦情も寄せられた。職員らは座布団を持ち込んだり、とげが刺さらないようワックスを塗るなど対策を打ってきたが、課題の解決には至らなかった。
そこで今回、市は8万5千円をかけてクッションマットを設置。木の温もりを感じさせる茶色と緑色のマットが床全体に敷き詰められ、居心地の良い空間に生まれ変わった。6月7日、家族で図書館を訪れた小学4年の西出圭汰くんは「床が柔らかくなって良かった。足も安全」とうれしそうな表情。母沙央里さんも「子どもたちが喜んでいるし、また来たいですね」と笑顔を見せる。利用者からの評判も上々だ。
同館によると、図書館がオープンした1989年、「おはなしのへや」で行われたお話し会は、年間119回で、参加者は1976人。昨年も109回実施されている。職員の塩田麻美さんは「年に100回以上も行われる図書館はめずらしいのでは」と話す。
このように「おはなしのへや」は読み聞かせのいわば”聖地”。岩田孝館長は「今回のリニューアルを機に、より多くの皆さんに図書館へ足を運んでもらいたい」と話している。
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