伊勢原市は7月29日、災害時の乳児用粉ミルクの備蓄・調達に関する協定を伊勢原協同病院(高畑武司病院長)と締結した。県が指定する災害協力病院と粉ミルクを対象とした流通備蓄協定は県内で初めてとなる。
今回締結された「災害時に備えた粉ミルクの流通備蓄の調達に関する協定」は、大規模災害の発生時に伊勢原協同病院内で使用・管理されている粉ミルクの供給が受けられるというもの。
従来、市では購入した粉ミルクを防災備蓄倉庫に保管し、消費期限に合わせて廃棄・更新を行っていた。しかし、粉ミルクは産業廃棄物扱いで処分料も必要となる事から、伊勢原協同病院に流通備蓄協定を打診した。市防災課によると、全国的にはメーカーや大手取扱い店と流通備蓄協定を行っている市町村もあるが、災害協力病院との締結はめずらしいという。これにより市は年間で約8万円の購入費が削減されるという。
締結式には、市側から高山松太郎市長、高梨芳房防災担当部長、病院側から高畑病院長、野原秋男事務部長が出席し、締結書を交わした。高山市長は「日頃から多くの市民が利用されている病院。日本のいつどこで災害が起きるか分からない。備蓄には限界もあり、この締結により市民が安心してもらえるのではないか。ありがとうございます」とコメント。高畑病院長は「お子様たちに係わる大事な事。市民病院としてできる役割を果たしたい。これからも良い連携ができれば」と話した。また締結式終了後は同院内にある粉ミルクの備蓄庫を見学した。
締結書にある粉ミルクの保管量は、大規模災害時の0歳児想定避難者50人の3日分相当となる22500g。伊勢原協同病院では万が一を想定し、1・5倍以上となる800g缶48缶を保管するという。
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