畜舎などの環境美化や衛生向上に対する取り組みを表彰する「平成27年度神奈川県畜産環境コンクール」(主催/県畜産経営環境保全総合対策指導協議会)で、市内上谷の(有)石田牧場が3年連続で最優秀賞を受賞。1月29日には、オークラフロンティアホテル海老名で表彰式が行われた。
同コンクールは、畜舎や周辺の環境美化・衛生向上に対する取り組み、工夫を表彰し、畜産への理解や畜産農家への意識啓発を図るもの。2013年度から毎年開催されている。審査は、乳牛・肉牛・養豚・養鶏の4部門に分かれ、畜舎周辺の環境美化、衛生対策、資源循環、特色ある取り組みの4項目で行われる。
今年度は県内から105戸の畜産農家が参加し、20戸が地域審査を通過。石田牧場は、衛生管理の徹底面や、良質なたい肥の生産・資源循環などが高く評価され、今年度も最高位である最優秀賞となった。代表の石田陽一さん(31歳)は受賞を受け、「今後さらに牛舎内の衛生に注意を払いたい」と話した。
農場HACCP取得
石田牧場では、昨年11月13日に家族経営の酪農家では県内初となる「農場HACCP」の認証を取得している。
農場HACCPとは、消費者に安全な畜産物を供給するために、農林水産省が定めた基準で中央畜産会が認証する制度。畜産農場の食品製造過程で起こりうる危害を防止するための管理ポイントなどを文書化し、継続的に監視・記録することで、衛生管理を向上させるもの。安全性の証明や作業の整理にも役立つとされている。
同牧場が認証取得の準備を始めたのは2013年。県内での事例がなく、最初は手探り状態だったという。家畜保健衛生所などに指導を受けながら作成した申請書類は150枚以上にのぼり、完成までに2年半を要したほど。認証取得への準備は、今回のコンクールでも役立ったという。石田さんは「取得して終わりでなく、維持することが大切。今後も皆さんに安心して口にしてもらえるよう努めるので、伊勢原の牛乳をぜひ飲んでください」と話した。
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