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伊勢原 トップニュース経済

公開日:2022.02.04

大山
地域活性化に温泉活用を
若手商業者らの計画始動

  • 入浴体験会を企画したメンバーら。右から2番目が相原代表=30日、温泉を入れた東學坊の露天風呂

  • 宿坊で謡と芸妓による演舞を楽しむ参加者ら

 大山地域の若手商業者らでつくる有志団体がこのほど、地元で湧く温泉を活用して、地域の活性化を図ろうと活動を始めた。1月30日には地域内の宿坊、東學坊で「大山温泉」の入浴体験を実施した。



 温泉プロジェクトを展開するのは、有志団体の「ネクスト大山詣りアソシエーション」。夢心亭の相原和教さん(38)が代表を務め、東學坊の相原理人さん(44)、大山ホームの小泉幸彦さん(41)の3人で昨年9月に立ち上げた。



 大山は古代から信仰の対象で、日本遺産でもある大山詣りが有名。現在も参拝者や観光客が多数訪れる。また、ハイカーも多いことから、観光客や登山者に温泉を提供し、「温泉地大山」としてブランド力を高めようと発案した。



 小泉さんが施設長を務める軽費老人ホームの大山ホームでは、約20年前に1千m掘削した源泉を同施設の入所者が利用。同施設で使いきれないお湯を捨てていたことから、メンバーらは近隣の宿坊などでの利活用を検討。30日の入浴体験のために、28日にタンク車を手配し、約3トンの温泉を500m離れた東學坊へ輸送した。



 入浴体験会の当日は、事前に申し込みをした関係者ら23人が参加。露天風呂と内湯で、弱アルカリ性で肌に優しいといわれる温泉を楽しんだ。



 また、この日は、謡(うたい)と芸妓による演舞見学や、大山名物の豆腐料理を食べ、温泉と伝統文化、食を満喫した。



 参加者からは「湯加減が良く、肌がツルツルになった」「上がってからも全身がポカポカしている」などといった感想があがった。



 相原代表は「各宿坊に温泉を引くパイプラインを常設したり、タンク車で市内中に運んだり、常に温泉を使用できる環境を整えていきたい」と話し、「そのために仲間を集め、地域の合意形成を得て、10年、20年先の次世代のために活動を続けていきたい」と語った。

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