きびしい寒さと乾燥する日が続くなか、家庭ではストーブやコンロなどで火を扱う機会が多い。火災が起きやすいこの時期、日常生活における注意点などについて市消防本部(金子義雄消防長)の予防課に聞いた。
同本部予防課の統計では、2011年に市内で発生した火災件数は27件(12月25日まで)。09年が35件、10年が33件だったことを考えると、火災は減少傾向にあると言えそうだ。しかし、同課では昨年6月から義務化された住宅用火災警報器(以下、住警器)によって火災に至らなかった「奏功事例」も少なくなかったと指摘する。臼井清予防課長は「住警器をきちんと取り付けることと、あらためて防火意識を徹底して火を扱うことが重要。油断は禁物」と話す。
身近にひそむ危険
同課の森屋和則さんは、昨年11月、火災予防運動の一環として一人暮らしの高齢者宅を戸別訪問した。およそ20カ所をまわったところ、そのうち4、5軒で火災発生の危険が大きいと感じた。森屋さんは「部屋の壁から壁にひもをつないで、そこに洗濯物を吊るして干している高齢者の方が何人かいらっしゃった」と振り返る。
早く乾かすために、洗濯物の真下や、すぐ近くにストーブを置くケースが目立っていたことについて、森屋さんは「洗濯物の落下は大変危険。1月はとくに乾燥しているので、ストーブを衣類から遠ざけるなどして引火に注意を払ってください」と呼びかける。
また、森屋さんは「ほかにも給油時にもれた灯油が原因のストーブ火災、ストーブによる就寝中の一酸化炭素中毒、こたつによる火傷などには細心の警戒が必要」と強調する。
昨年、やかんを空だきしてしまって火災に発展した事例が市内で発生している。臼井課長は「火災の危険は思った以上にとても身近な場所にある。乾燥が続く3月までは特に注意をしましょう」と話した。
問い合わせは、消防本部予防課/【電話】0463・95・2117まで。
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