市シルバー人材センター 会員数1000人へ 増えることでの課題も
市内の60歳以上を対象に、県内でもトップクラスの登録率を誇る「公益社団法人伊勢原市シルバー人材センター」(岩崎勲代表)。昨年4月の公益社団法人化から1年を迎え、会員数も1000人の大台が見えてきた。
市シルバー人材センターは、1997年10月1日に県内市部18センター中17番目に設立された。60歳以上の市民ならば、講習と年会費1000円で会員登録ができ、3月1日現在の会員数は市内60歳以上の3・4%となる996人。市部でトップの入会率となる。鈴木博事務局長は「5年前は約600人。団塊世代の退職期で大幅に増え、1000人も間近」という。
センターへの仕事依頼件数は2011年度で3414件、年間の契約金額は約2億9千万円。件数は全体の約半分が一般家庭、金額は民間事業所が約半分となる。リサイクル家具の販売をはじめ、公民館等の管理、家事手伝い、庭の手入れなど、仕事は多岐にわたる。会員の稼働率は年間で約70%。件数も毎年105%で推移し、「選ばなければ仕事はある状態」だという。センターでは仕事の増加理由を、「技術ある働き手を安い費用で利用できる点では」と分析している。
今後と課題
年間の新規登録会員数は150人以上にもなるが、退会者も年100人程度となる。入会理由のトップは「生きがい・社会参加」。ここ数年は「経済的理由」も全体の2割近くとなり、今後も増加が予想される。退会理由でもっとも多いものは「会費の未納」。
男女共に人気なのが公民館など施設等の管理業務。同じ会員が長期担当することもあり、希望者の順番待ちの解消が課題となっている。センターでは人気業務の担当年数制や、配分金を減らし担当人数を増やすなどで対応をしていくという。また今年度は現在までに就業中のケガなどの傷害事故8件、物損事故4件が発生している。今後も増える会員に向けての事故防止指導は大きな課題となる。
入会理由のトップにあるように地域貢献を望む声も多く、会員によるイベントの清掃ボランティアや登下校の見守りなどを実施。同好会活動も活発だ。「今後も生きがいとなる仕事の提供、高齢者の地域デビューの場を作りたい」と話す。
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