1年のうちで救急搬送がとくに多い8月。残暑が厳しいなか、一刻を争う現場で奮闘する隊員がいる。伊勢原初の女性救急救命士・平澤まなみさん(24歳、写真)だ。
幼いころ、看護師だった母の職場で見かけた救急隊員の姿に憧れ、消防の道を志した平澤さん。高校卒業後に故郷の栃木を離れ、国士舘大学に進学。救急救命士の資格を取得した後、2012年に伊勢原市の採用試験に合格した。
現在、市には3人の女性隊員がいるが、女性救急救命士は平澤さん一人。資格を取得した理由については「男性に体力面などで劣る分、自分の役割の幅を広げたいと思った」と振り返る。
安心与える隊員に
平澤さんは、総務課に1年間勤め、今春から救急車に乗務。この5カ月間に向かった現場は200カ所にのぼる。とくに8月は熱中症も多く、22日までに出動は30回を超えた。
救急車では傷病者を乗せる後部座席に座り、病院に到着するまでの間、救急救命士の役割として必要な医療行為を行っている。「命を左右しかねない任務なので、責任やプレッシャーは大きいですが、やりがいも感じています」と前向きだ。
救急隊は24時間態勢。現場に向かうだけでなく、待機中の車両点検や備品整理、朝夕食の調理、男女共用で使っている風呂の清掃も平澤さんの仕事。多忙な毎日だが「たくさん経験を積み、人に安心を与えられる隊員になりたいです」と充実した表情。自身の目標に向け今日もたくましく成長を続ける。
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