神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
伊勢原版 公開:2020年7月17日 エリアトップへ

伊勢原市 大規模災害時に備え 避難所の環境改善で協定

社会

公開:2020年7月17日

  • X
  • LINE
  • hatena
避難所用の間仕切りシステムを実演で紹介する坂さん(左)=7日、伊勢原市役所
避難所用の間仕切りシステムを実演で紹介する坂さん(左)=7日、伊勢原市役所

 伊勢原市は、大規模災害時における避難所の環境改善と、避難者の避難生活の早期安定を目的に、特定非営利活動法人ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク(東京都世田谷区)と7月7日、災害協定を締結した。協定に基づき、避難所用間仕切りシステム、紙のハニカム製簡易ベッド(段ボールベッド)などが災害時に優先的に供給される。

 ボランタリー・アーキテクツ・ネットワークは、世界的な建築家で、慶應義塾大学SFC教授の坂茂(ばんしげる)さん(62)が代表理事を務める。1995年の阪神・淡路大震災を契機に同団体を設立し、避難所支援の取り組みとして更衣室や授乳室、間仕切りシステムを開発。これまでに東日本大震災や熊本地震など、大規模災害発生時に被災者への住環境に対する支援を行っている。7月4日に発生した熊本豪雨では、内閣府の要請で熊本県に間仕切りシステム900セットを納入。人吉市の避難所に5日、100セットを設置した。

飛沫感染予防にも有効

 間仕切りは長さ2mの紙管を梁と柱に使用し、カーテン状の布を固定して使う。避難者のプライバシー確保や、新型コロナウイルス感染症などの飛沫感染予防としても有効という。段ボールベッドは建築資材を応用したもので、大人2人が乗っても問題のない構造になっている。

 伊勢原市では昨年度末までに、同間仕切りと段ボールベッドを100セットずつ備蓄用として購入。今後も備蓄用として増やしていきたい考え。災害時には今回の協定に基づき、優先的に有償提供される。

 締結式で坂さんは「災害で家を失った方々や、住環境の悪い方々の環境を改善するのも建築家の仕事。伊勢原市にも備蓄をして頂いたので、近隣にも呼びかけ応援ネットワークをつくっていきたい」と語った。高山松太郎市長は「かさばらなくて、備蓄するのにも良い。市民の命、安全安心なまちづくりに向けてこれからも邁進していきたい」と話した。

 同団体ではこれまで、全国で協定を締結している。県内では神奈川県と秦野市と協定を結んでおり、伊勢原市が3番目。

協定書を手にする坂さん(右)と高山市長
協定書を手にする坂さん(右)と高山市長

伊勢原版のトップニュース最新6

後世に伝えたい

伊勢原女性農業者連絡協議会

後世に伝えたい

「伊勢原の食と行事」発刊

5月3日

市が購入費用を助成

自転車用ヘルメット

市が購入費用を助成

1個につき最大2千円

5月3日

大山で宿坊体験

自修館中等教育学校

大山で宿坊体験

納太刀やとうふ作りも

4月26日

給湯器点検商法にご用心

給湯器点検商法にご用心

相談件数が急増

4月26日

受粉作業佳境に

伊勢原産ナシ

受粉作業佳境に

市内農家で

4月19日

車いす「だからこそ」

葉月流宗家

車いす「だからこそ」

日本舞踊で自己表現を

4月19日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月5日0:00更新

  • 3月29日0:00更新

  • 1月26日0:00更新

伊勢原版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook