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伊勢原版 公開:2020年12月4日 エリアトップへ

大山 山岳事故 過去10年で最多 伊勢原署「入念に計画を」

社会

公開:2020年12月4日

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登山客に声をかける伊勢原署員
登山客に声をかける伊勢原署員

 大山の山岳事故が増加している。標高1252mで首都圏から近く、日帰り登山に最適な山として知られる大山だが、伊勢原警察署によると、今年の山岳事故は11月22日現在で44件発生し過去10年で最多。同署では「装備や時間など事前の計画や準備を怠らず、ゆとりのある登山を楽しんでほしい」とし、登山者カード(登山計画書)の提出を呼び掛けている。

 伊勢原警察署によると、今年8月までの山岳事故は16件だったが登山シーズンの9月以降事故が増加。紅葉が始まると11月だけで14件に上り、昨年1年間の27件を大きく上回った。救助者の中には、下山時間や休憩時間、自身の体力を考えず昼過ぎから入山し、日没や疲労から自力で下山できなくなる人も多いという。「日本遺産に認定されてから登山客が増えた。ケーブルカーで途中まで登れることからハイキング気分で訪れる人も多い」と話す。

 こうした状況を受け同署は大山紅葉のライトアップでさらに登山客が増加することを想定し、11月17日から29日まで、大山阿夫利神社下社周辺に署員を配備。軽装な登山客に「ライトの有無は」「登山者カードは提出したか」などの声掛けを行った。すると17日以降は事故の発生がなく、同署では「一定の効果があったのでは」と話す。

 大山駐在所勤務で山岳救助隊の北条保徳警部補は「コロナ禍で自粛していたが、感染拡大が落ち着き、近くの大山登山を楽しもうとした人で登山客が増えたのでは」と話す。登山客の中には初心者で、ライトも持たず、登山計画もおぼつかない人も多く、登山者カードの存在自体知らない人もいる。44件の山岳事故のうち、登山者カードを提出した人は一人もいないことから、登山客の準備の甘さを指摘する。

登山者カードの提出呼び掛け

 登山者カードは同署ホームページからダウンロードできる。氏名や住所、緊急連絡先のほか、入山・下山コースを記入し、大山ケーブルカー駅待合室や大山観光案内所などに設置された投函箱に入れる。コースを明記するので、事故の際に要救助者がどの辺りにいるのか予想でき、迅速な救助ができる。事前にコースや登山時間を調べることで入念な登山計画が立てられることもあり、提出を呼び掛ける。同署では「大山登山を軽く見ず、きちんとした計画を立てて、時間に余裕をもち、登山を楽しんでほしい」と話している。

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