高南一周駅伝競走大会で実況する 小室 正明さん 円蔵在住 65歳
実況に熱き想いをのせ
○…昭和14年に幕開けした県内最古の駅伝「高南一周駅伝競走大会」。平成10年から伝統ある大会に“実況”を取り入れた。早朝、先導広報車から流れる「沿道の皆さまお早うございます」のアナウンスはすでにお馴染みだ。「選手として30回この大会に出場しました。いつも走っていて感じていたのは沿道からの温かい声援。いつか盛り上げる側に行って選手を励ましたいと思っていました」
○…マラソンに目覚めたのは小学5年生の時。当時通っていた鶴嶺小で5、6年生が参加する駅伝が行われ、区間賞。「これが大きなきっかけ。自信もついた」。以後、マラソンの世界にどっぷり浸かった。大学は箱根駅伝の常連、日体大に。厳しい練習に耐え、4年生の時に優勝を遂げた。「自分は縁の下の下くらいでしたけどね」と照れ笑いを浮かべ、謙遜する。
○…15年間保健体育の教員を務め、教頭、校長などを歴任。実は平成9年に浜須賀中学の校長に就任したのを機に、高南駅伝では選手から実況へと変わった。今でも教え子に会うと「先生」と呼ばれる。「いくつになっても甘えず、切磋琢磨して生き様をみせないとね」。凛とした視線を投げかけながら、そう話す。
○…マラソン話が尽きない。一家もみなランナーだ。第50回高南駅伝では家族でチームを結成し、父親が監督、兄弟3人と甥っ子の4人で出場した。「家族で汗の染みこんだ襷をまわすということはとっても素晴らしいことなんだよね」と身振り手振りで熱く語る。昨年には小学5年生のお孫さんも初めて高南駅伝に出場。居ても立ってもいられず沿道で走る姿をみた。「夢中になっちゃうね。涙が出ちゃったよ」
○…高南駅伝は1月10日(祝)に開催。いつものように「東京オリンピックマーチ」の音楽に乗せ、歯切れの良い実況が響く。「選手たちの安全確保をしながらいい汗をかいて、大会を盛り上げていきたい」
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