二宮町の川勾神社(二見直樹宮司)が所蔵する国府祭古地図を読み解いて、祭祀の形を学ぶ講演会が6月13日、町生涯学習センターラディアンミーティングルーム2で開かれた。
町の歴史や文化伝統の大切さを周知させることを目的に催されたこの講演会。当日は60人余りが出席し、明治大学ほかで講師を務める史学博士の水谷類(たぐい)氏の講義に聞き入った。
「川勾神社での古文書整理が最初の仕事だった」という水谷氏は冒頭、「祭りは伝統を固守し続ける頑固な顔と、時代と社会の変化に反応する進取の顔の両面を併せ持つ」と説明。片面ばかりを重視すると、祭りそのものが平面的なものに見えてしまうと前置きした。その上で、自身の研究で導き出した国府祭古地図についての考察を披歴。時折、ユーモアも交えて解説を進めていった。
講義の中で同氏は、古地図に記載されている前書き部分に着目。祭礼準備に関わった人達への謝礼受け渡しを古地図が描かれた当時(17世紀後半)の同神社神主・二見神太郎朝家が約束していることから、「祭りは一社で行うものではなく一宮から六所宮までの6社が合同で行うもの。川勾神社はその中で、特別な役割を担っていたものと考えられる」と話していた。
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