二宮中学校(作田雅弘校長)で17日、弁護士によるいじめ予防の授業が行われた。横浜弁護士会子どもの権利委員会のメンバーが1年生4クラスに出向き、中学生がいじめを受けて自ら命を絶った事例を取り上げ、いじめが重大な人権侵害であることを訴えた。
教科書に「バカ」「死ね」と落書きする行為はいじめになるか。4つの例について生徒は班ごとに話し合った。「直接暴力を振るっていないから、いじめとはいえない」「程度の弱いいじめだ。からかわれた本人はいい気分がしなかったはず」などと、グループによって異なる受け止め方があった。
「正解はありません」。1年A組で講師を務めた真船裕之弁護士は「いじめる側には遊びの感覚でも、辛い思いをする人がいる。些細なからかいがエスカレートし、深刻な結果をもたらしてしまうこともある。おかしいと思ったら、身近な大人に相談して」と話した。
生徒たちはいじめについて考え、いじめられる側・いじめる側・見ている側のそれぞれへ向けたメッセージや相談機関の連絡先が入ったカードを受け取った。
小中学校でのいじめ予防出張授業は、各地の弁護士会が取り組みを広げている。横浜弁護士会では昨年6月に教育関係者へ模擬授業を実施。児童・生徒を対象にした授業を今年から始め、同校が2校目という。
作田校長は「弁護士バッジにふれる体験もあり、生徒の気づきや成長につながる授業だった」と話した。
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