中井町の農村環境改善センターで健康づくりをテーマにした講演会が3月16日に行われた。
地域保健学を専門とする東海大学医学部准教授の渡辺良久さんが講師を務めた。2011年夏に実施した住民アンケートをもとに他市町村の調査結果と比較しながら、データが示す町民の健康状況を解説。ユーモアを交えて健康に対する町民の意識と課題、食育の重要性などについて語った。
体型は、青年期の男性で太りぎみが19・7%と多く、女性にも過体重・肥満が目立った。学童期の太りぎみも9・2%あり、「祖父母との同居世帯が多く、おやつを食べ過ぎて晩ご飯を食べられず、寝る前に食べる習慣があるのでは」と渡辺准教授は推測した。女性は年齢が上がると肥満を気にしなくなる傾向が見られた。
食生活の課題では、壮年期は男女とも「食べ過ぎる」が最も多かった。高齢期は男性の約35%、女性の約38%が「特に課題はない」と回答。学童期・思春期・青年期の好き嫌いが他町村に比べて多く、高齢期の3割近くが塩分を気にしていなかった。同准教授は「高齢期の問題意識のなさが問題。食育は子どもだけでなく、どの世代にとっても重要である」と訴えた。
中井町民の特徴として、車生活で飲酒は少ないものの、喫煙でストレスを解消している様子がうかがえると説明。がん検診を受けない理由の「自覚症状がない」「医療機関に通っているから」には「自覚症状が出てからでは遅い。検診と受診は別物」と指摘した。
また、講師自ら内臓脂肪と皮下脂肪のCT画像を公開。運動と食事でメタボを改善した経験を語り、成功の秘訣をアドバイスした。トランス脂肪酸、減塩などに関する話もあり、満員の参加者が聞き入った。
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