趣味で能面制作を続ける黒元勇さん(80)と、木製雑貨などを手掛ける妻の安子さん(81)=秦野市=による作品展が、3月3日(金)から大磯町国府新宿のチェチリア工房で開かれる。
高校教諭だった勇さんは、定年退職した15年ほど前から能面作りを始めた。小田原市の教室に通いながら自宅で創作活動に励み、傘寿の記念にと初めて個展開催を決めた。
能面づくりは厚さ8センチほどのヒノキ材に輪郭を転写し、目や鼻などの凹凸を示す型紙をあてがい彫刻刀で彫り出していく。裏をくり抜き胡粉と絵具で色づけすれば、今にも話し出しそうな表情豊かな面が出来上がる。「塗りの濃淡で仕上がりが変わるので、彫りよりも気を使う作業です」と勇さん。
安子さんは、植物を彫り込んだブローチや手鏡などの小物が得意。木彫歴は勇さんより長く、若い頃は映画館の看板を描く仕事に就いていたことから、デッサンもお手の物だ。会場には天板に彫刻を施したテーブルなどの大型作品も並ぶ。
約20点の能面を紹介する勇さんは「造形と彩色の面白さを感じてもらえたら」と話している。11日(土)まで。午前10時から午後5時。
問い合わせは同工房【電話】0463・71・7611。
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