制作者の南出さんと吉田茂の像
国登録有形文化財に指定されているＪＲ大磯駅前の洋館・大磯迎賓舘で、吉田茂元首相が優しい笑みを浮かべて佇んでいる。
彫刻家の南出要子さん＝大磯町＝が制作、寄贈した「吉田茂翁」の像２点。大磯城山公園旧吉田茂邸地区で春に開催された野外アート展に出品し、展示終了後も気軽に作品を鑑賞してもらおうと、同館の協力を得て設置された。
「図書館で資料や写真を調べたら、家族や愛犬と過ごしている時の穏やかな表情が印象的だったので優しい顔に仕上げました」と南出さん。８００度の窯で粘土を焼き、トレードマークの葉巻を帽子と上着の茶色で表現したという。
彫刻は１階ギャラリーサロンで展示。旧吉田邸を見学した後で立ち寄り、「（吉田茂に）また会えた」と喜ぶ来館者もいるそう。石塚すま子支配人は「大磯の歴史や文化に興味を持ってもらうきっかけになるとうれしいですね」と話していた。
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