歴代トロフィーとともに鈴木さん
プロキックボクサーの鈴木雅博さん（30）＝二宮町＝が、11月25日に後楽園ホールで開かれた「全日本フルコンタクト・テコンドー選手権大会―ＩＴＡ杯無差別級王者日本一決定戦」で優勝を果たした。２００８年と15年に続く王者獲得に、鈴木さんは「強さに体格や才能は関係ない。努力すれば強くなれることを証明できてうれしい」と喜びをかみしめる。
フルコンタクト・テコンドーは、頭部と胴体への直接打撃が認められる格闘技で、鈴木さんは全国から12人が参加するＡ級男子組手・無差別級に出場した。準決勝は前年度チャンピオンの八幡直明選手、決勝では昨年の準優勝選手と対戦。体格で上回る相手にもパワーとスピードを駆使したカウンターで応戦し、３度目の頂点をつかんだ。
王者として臨んだ昨年大会は、準決勝で大学時代の後輩だった八幡選手に敗れた。「自分の中で『一人でなんでもできる』というおごりがあった」と振り返る鈴木さんは、王座復活を期して自らの過信と向き合い、平塚市で主宰する道場の生徒に協力を得ながら練習を重ねた。それだけに「道場のみんなで取れた優勝だと思っています」と喜びもひとしおだった。
挫折を味わったからこそ、さらなる成長の糧を見いだせたと鈴木さんはいう。選手として、指導者として技術や精神力を磨き、「不動の王者になれるよう、これからも努力を続けていきたい」と力強く誓った。
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