二宮高校柔道部の金子大将さん(2年)が、全国高等学校柔道選手権大会の60kg級県予選で3位に入賞した。全国まであと1歩に迫り「悔しさが残る大会でした」と唇を噛むが、上位大会出場に必要な実力は着実に養われつつある。
1年生で臨んだ昨年の選手権予選ではベスト8に食い込み、昨夏には創部初となる関東出場を決めるなど頭角を現し、優勝を目指して臨んだ今大会。夏の国体予選で敗れた相手との一戦となった準々決勝は、延長戦の末に隅落としで一本を奪った。「体力的にしんどかった。集中力を切らさずに戦えたのが良かったです」と振り返るが、体力の消耗が尾を引き、準決勝は相手の猛攻に押され敗退した。
最後まで戦い抜く持久力が課題ととらえ、大会後はオフの日曜日も自宅周辺で走り込みを続け、部活では徹底した乱取り稽古で体をいじめ抜く。顧問の田中雄士教諭は「小柄で軽量だが手足が長いのでリーチが生かせる。立ち技だけでなく、昨年は寝技にも取り組んでバランスのいい戦いができる選手になった」と更なる活躍に期待を寄せる。
「地区大会を突破するのがやっと」と振り返る中学時代は、柔道と真剣に向き合うことができず稽古をさぼることもあったという。3年生で出場した最後の地区大会では、白帯の1年生相手に敗戦。悔しさのあまり柔道を辞めると周囲に漏らしたが、監督や家族の勧めで競技を継続。二宮高校に進学し、創部間もなかった柔道部の門を叩き再起を誓った。
部活は週6日のトレーニングを基本に、陸上部やサッカー部などのトレーニングに参加したり、地域貢献として早朝の清掃や学校行事に参加したりと活動はユニークだ。「規律を守ることの大切さや、精神的な成長を実感できたのは柔道部のおかげ」と金子さん。在学中の目標は「インターハイ優勝」と力強く宣言し、一意専心練習に励む。
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