二宮町川匂のデイスタジオ・オリーブ(大島基紀管理者)で、貼り絵による名画の再現が利用者たちの手で行われている。
作品は3カ月ほど前から制作を始めた。カラフルな折り紙や絵の具で染めた和紙をちぎり、元の絵に合わせて、のりで下絵に貼り付けていく地道な作業。手の動作や色の選択などを通じて認知機能を刺激できるほか、利用者たちが協力して一つの作品を作り上げる楽しさもある。
利用者の奥津洋子さん(77)と前田タケ子さん(81)が中心となって制作したのは、山下清のちぎり絵『諏訪湖の花火』。毎回40〜60分かけて作業を進め、縦54cm、横76cmの画用紙に花火大会の幻想的な光景を写しだした。2人は「大変だったけれど一つの図柄ができ上がるたびに嬉しくなって、ちょこちょこと進めていた。見た人からきれいと言ってもらえて、苦労した甲斐があった」と笑顔を浮かべる。次回作は二宮の秋の風景をテーマに制作を予定しているという。また篠嶋より江さん(93)も葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』に挑戦中。縦81・5cm、横105・5cmの大作に「昔から美術は苦手だったのよ」と話しながらも、こつこつと取り組んでいる。
地域交流のきっかけに
管理者の大島さんは「完成した作品を町内の協力店で展示して頂けないか相談している。高齢者施設と地域が接する機会もなかなか無いので、貼り絵を通じて地域と交流をもつきっかけにしていければ」と思いを語る。
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