大磯町の照ヶ崎海岸で9月7日、伊勢原市下糟屋の高部屋神社(宮本佳昭宮司)に伝わる「汐汲み神事」が行われた。平安時代から千年続き、廃仏毀釈で明治初頭に途切れた神事を2年前に氏子らが復活させた。
海の神・航海の神とされる「住吉三神」を祭る同神社。三神が照ヶ崎海岸から上陸したと伝えられていることから、例大祭に使う浜砂をはじめ、海水、海藻のホンダワラを照ヶ崎まで採りに赴く神事が行われてきた。
神事復活から3年目になる今年は、照ヶ崎海岸に設営した斎場に宮本宮司や神官、氏子ら10人が神事行列を組んで厳かに入場。白装束の神社役員ら3人が「所役」を務め、海に入って浜砂、海水、海藻の3品を採取して祭壇に奉納した。最後に参列者を含む約40人でお神酒を飲んで神事を終えた。
採取した海水は来年1月の防火週間に地元の消防団が各家を回る際に建物にまいて火難除けを祈願、ホンダワラは神社の鳥居などの注連縄にぶらさげて飾り、浜砂は9月15日に行われた例大祭の「浜砂撒き神事」で清めの塩の代わりに撒かれた。
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